periodontitis
Periodontics
当院で推奨しております歯周病治療「歯茎固め/はぐきがため」についてご紹介します。
歯茎固めは特に歯周病の改善や予防に効果があり、歯周病によりゆるくなってしまった歯茎を、歯周ポケット内の細菌を除去することで再び固く締まった健康的な歯茎を取り戻すための歯磨き法となります。
Reason
現在、歯を失う最大の原因は「歯周病」といわれています。しかしこの歯磨き法を新たな習慣とすることで、歯周病により「歯を抜かないといけない。」といわれた方でも、まだ歯を残すことができるかもしれません。
出来ることならご自身の歯の残すのがベストですね。インプラントや入れ歯の方がよいとおっしゃる方はそうはいらっしゃらないのではないでしょうか?
しかし歯周病をはじめとして、歯を失う原因というものがあります。歯科医師会で掲げている8020運動(80才でも20本歯を残そう!)も裏を返せば、歯を失っている方がどれほど多いのかを示しています。
「ご自身の歯で生活する」、その方がおそらくよいことです。そのための可能な限りの努力は、ぜひされてください。
歯周病の原因となる歯周病菌の代表がジンジバリス菌という嫌気性陰性桿菌(けんきせいいんせいかんきん)になります。
嫌気性菌とは、生育に酸素を必要としない細菌の括りとなり、「酸素があっても生育できるのか」と「ごく普通の空気程度の酸素濃度によって死滅してしまうのか」によって通性・偏性に分けられます。ジンジバリス菌は偏性となります。(つまり空気が嫌いです!)
陽性・陰性とは、細菌の分類に使われる染色法によって、青く染め分けられる細菌が陽性、赤く染め分けられる細菌が陰性とされます。こちらの詳細は割愛しますね。
桿菌とは、形状が棒状である細菌となります。球状の細菌を球菌といいますが、代表的なむし歯菌「ミュータンス菌」はレンサ球菌の一種になります。
歯周病菌はその偏性嫌気性から空気の薄い場所(歯周ポケット)が大好きです。歯茎がゆるく、歯周ポケットが深ければ深いほど奥まで入り込み、歯根のまわりの骨と歯根膜を破壊してしまいます。歯磨き粉やマウスウォッシュでは「殺菌効果」も謳われていますが、空気さえ入りにくい深い歯周ポケットの奥までの完全殺菌が、現実的に難しいのはご想像がつきますね。
歯周病とは、はじめは浅かった歯周ポケットがどんどん深くなり、嫌気性菌により歯根のまわりの骨と組織が破壊され、歯がぐらぐらとなる状態のことをいいます。
歯周病菌の存在という原因に対して、当院の歯周病治療「歯茎固め」では、歯周ポケット内の歯周病菌を除去することでゆるくなった歯茎を再び健康的な状態に戻す(歯茎を固める)ことを目的とします。
固い歯茎にすることによって、今度は歯周ポケット内に嫌気性菌が入り込めなくなります。尚且つ、歯茎を固めることにより、歯周靱帯が鍛えられ骨密度も上がります。
歯茎固めは、少々特殊な磨き方になりますが、難しい磨き方ではありません。今よりも少しの努力とこの歯磨き法のご理解が必要になります。
お口のこととは少々離れますが簡単な運動をご紹介します。年齢と共に減少しやすい骨密度を維持・向上するために「かかと落とし」という簡単な運動があります。
さて、お口のお話しに戻りますが、歯茎固めもこれと同じ理屈になります。人間の身体では、刺激を与えると、与えられたその部分が強くなることがあります。歯茎固めを行うと歯茎からの出血を伴いますが、その中には歯周ポケット内の細菌と戦った白血球の死骸の血餅(けっぺい/歯茎から出てくるドロッとした血のかたまり)が含まれています。
血餅が歯茎内にとどまっていることで、どす黒い色合いのゆるい歯茎になります。この状態ですと歯周病が進行してしまいますので、歯周病を治すためには、まず血餅を除去する必要があります。血餅を除去し歯茎に刺激を与え続けることにより、周辺組織が活性化し、ゆるい歯茎が固く締まってきます。
では歯茎固めとは、どのような歯磨きの仕方なのでしょうか?一般的な歯磨き法との大きな違いは、歯ブラシを横に動かすのではなく、歯茎固めでは縦に動かします。縦に動かすことで、より効果的・効率的に歯茎に圧をかけることができます。
また歯茎固めは唾液だけで行う歯磨き法になります。これにより唾液がより多く分泌され、エナメル質の再石灰化が促されます。つまりは、むし歯にもなりにくくなるんですね。なぜ唾液で?との疑問が浮かぶかもしれません。実は唾液はとても有能な歯磨きアイテムになります。当院では、お子様の日常の歯磨きにも唾液による歯磨きをおすすめしています。
また唾液の分泌量が多くなることは、ご高齢の方などのドライマウス改善にも効果的です。
歯茎固めのメリットでは、主に以下があげられます。
歯茎固めは、リピーターとして継続的に通われる方もいらっしゃいます。少々痛いこともあると思うのですが、すっきりするとクセにもなるそうです。もちろんお伝えしたことをきちんと覚えられ、ご自身の習慣としていただいても結構です。
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