小児矯正

小児矯正で本当に診るべきは歯並びだけではありません
呼吸・骨格から考える小児矯正

矯正装置

歯並びが悪いから矯正をする——

多くの方がそう考えます。しかし、私たちは少し違う視点で子どもたちのお口を診ています。

歯並びは、あくまでも「結果」です。その背景には、骨格の成長、呼吸の仕方、舌の位置、姿勢、睡眠など、さまざまな要素が関わっています。歯だけを見ても、その子にとって本当に必要な治療は見えてきません。

近年では、世界的にも歯並びだけでなく、呼吸や気道、睡眠まで含めた子どもの成長を評価する考え方が広がりつつあります。

私たちが目指しているのは、単に歯を並べることではありません。子どもが本来持っている成長する力を活かし、呼吸しやすい骨格を育て、その先にある健やかな成長に繋げることです。

ランパセラピーにある治療の理解、難しい話も大切です。でも、あとからで大丈夫です。

まず親御様に必要なのは、矯正治療の先入観を外すこと——

Child Orthodontics

小児矯正

小児矯正とは——子どもの成長期に行う矯正治療です。永久歯が生え揃ってから歯を動かすだけではなく、成長途中だからこそ、顎の骨格や噛み合わせ、口腔機能まで含めて考えられることが大きな特徴です。

ただし、考えられることと、実際に治療まで落とし込めているかは別の話です。骨格は仕方がない——それではいけないのです。

当院が考える小児矯正は「歯をきれいに並べること」だけではありません。歯並びはあくまで結果。その背景にある呼吸、舌の位置、姿勢、睡眠、そして顎顔面の骨格がどのように育っているのかを評価することから始まります。

歯列の審美ならば上手な先生方がいらっしゃいます。私たちでは力不足です。

ですが私たちは、小児矯正ランパセラピーの専門医院です。

小児矯正「RAMPA」は何歳から?

小児矯正は、一般的には乳歯と永久歯が混ざっている時期(混合歯列期)に始めることが多いとされます。RAMPAの適齢期は5歳〜12歳です。ただ、このようなお伝えは「様子見」を推奨しているようにも見えかねません。やるやらないは後の話で結構です。まずは、なるべく早く、お子様の状況を評価してください。

RAMPAの費用や期間

矯正費用は165万円、その他に都度の調整料などがかかります。おおよその期間の目安は2〜4年ですが、お子様の年齢や状況により異なります。

他の矯正治療の取り扱い

他の矯正治療の取り扱いはありません。一般的な矯正治療は、RAMPAと視点や目的が違います。それでは一貫性を持ったご説明ができませんし、何より私たちが一番考えなくてはいけないのは「上顎を下げるリスク」なのです。抜歯の前提はありません。

やさしい

マンガで読むランパセラピー

ランパセラピー専門医院として伝えたいこと

矯正治療では、なぜ抜歯や手術が必要になる場合があるのか? この小さな疑問からランパセラピーという治療への理解は始まります。

小児の矯正治療を、「骨格」という概念から考えるランパセラピーにおいて、抜歯は「必要ない」どころか、「ありえない」ものです。

骨格の正しい成長を疎かにし、抜歯を「やむなし」とするほど、審美とは大切なものでしょうか?何かを犠牲にしてはいないでしょうか?

RAMPAの装置では、上顎へ三次元的に力をかけ、健全な成長方向へと誘導し、顎の骨格という「歯列の土台」を拡大し整えます。それだけで、歯は自然に並ぶようにできています。

どれほどの審美を望まれているのか。そこに当院がどれだけお力になれるかは分かりません。

ただ、歯並びが悪いことの裏側には「上顎を下げてしまう可能性」が思いのほか近くにあります。「上顎を下げてしまう可能性」とは「正しい呼吸機能への成長を阻害してしまう可能性」になります。

やさしい

すごろくで知るランパセラピー

セルフチェック:ランパセラピーが治療の選択肢に当てはまる子どもの傾向

  • 口がぽかんと開いていることが多い
  • 姿勢や食べ方に気になる
  • 寝ているときにいびきをかく
  • 鼻づまりや口呼吸が気になる
  • 歯並び・噛み合わせが気になる
  • ガミースマイルになりそう
  • 顎が小さいと指摘された
  • 注意力・集中力が散漫なことが多い

何個以上、当てはまったら治療が必要——ではありません。歯並びが悪い原因が骨格にあるならば、これらは同じ原因による現象と考えられる場合があります。一つでも要注意です。

RAMPA THERAPY

ランパセラピー

当院では、RAMPA(Right Angle Maxillary Protraction Appliance)という、特殊な装置を使用した矯正治療を行っています。

この治療では、骨格的なアプローチによって、不正咬合の原因から解消し、歯がきれいに生える土台へと整え直すことから歯列矯正を考えています。

骨格的なアプローチとはつまり、歯並びだけではなく、口呼吸、慢性的な鼻副鼻腔炎、いびき・睡眠時無呼吸など呼吸に関わる問題まで含めた根本的な改善が、この治療の目的になります。

ランパセラピーは、小児矯正をご検討中の方にとって新しい知識となるはずです。

小児矯正で診るべきこと
評価すべきこと

お子様の矯正治療を考えるとき、「どの装置がいいか」を最初に考える方が多いと思います。でも、本当に最初に問うべきことは、別にあります。

歯並びが乱れているとき、その「結果」だけを整えるのか、「原因」まで向き合うのかで、選ぶべき治療は全く変わってきます。

歯並びを診るとき、私たちは歯の並び方だけを見ていません。正しい呼吸ができているか。骨格は本来の方向に育っているか。気道は十分な広さを保っているか。睡眠の質に影響が出ていないか。成長期の今、骨格にどこまでアプローチできるか。

歯並びは、こうした要素すべての結果として現れるものです。結果だけを整えても、手前にある原因が残っていれば、歯並びはまた崩れていく可能性があります。

どの装置にするかを決める前に、まずお子様の今の状態を正しく評価してもらってください。評価の視点が変わると、選ぶ治療も、治療の目標も、大きく変わります。

「なぜ、歯並びがそうなってしまったのか」を評価すること。それが当院の小児矯正の出発点です。

子どもに矯正装置を装着する院長
子どもに矯正装置を装着する院長

歯並びは、ある日突然悪くなるものではありません。

その背景には、呼吸や舌の位置、骨格の成長が関わっています。正しい呼吸から、きれいに歯が並ぶ理屈があります——

日常的な鼻呼吸(正しい呼吸)
↓
日常的に舌が上顎につく
↓
・口蓋(上顎)が正しく成長する
・中顔面の骨格が健全に育つ
↓
・歯が並ぶスペースができる
・鼻腔や副鼻腔、気道の広さが保てる
↓
・歯並びが整いやすくなる
・健全な呼吸環境が整いやすくなる

この流れのどこかが崩れると、歯並びにも、呼吸にも影響することがあります。だからこそ私たちは、歯だけでなく、その背景にある骨格の成長まで診ています。

治療法を選ぶ前に診断と評価を——

以下は、治療前検査の主な項目です。

  • 鼻副鼻腔容積・気道容積計測=呼吸時の通気性
  • ANSとPNSの距離計測=口蓋のひずみ
  • S-Nの距離計測(脳頭蓋底のセラ点とナジオン点の距離)
  • ゴニアルアングル計測=下顎のひずみ
  • 顔の左右差・頭蓋骨の形状確認
  • 頭位・舌位・頚椎の形状確認
  • 歯の萌出スペース確認
  • 睡眠時無呼吸AHI計測・鼻腔通気度計測
  • 3Dによる顔貌と口腔内撮影など

一期治療・二期治療とは|当院に「二期」がない理由

小児矯正について調べると、「一期治療」「二期治療」という言葉が出てきます。

一期治療は、乳歯と永久歯が混ざっている時期に、顎の成長を利用して歯が並ぶ土台を整える治療です。二期治療は、永久歯が生え揃った後に、ワイヤーやマウスピースで歯を一本ずつ動かして並べる治療です。

一期で土台を整え、二期で仕上げる——という二段階で考えるのが、一般的な小児矯正の流れです。

ランパセラピーには、一期・二期という考え方がありません。上顎の骨格を本来の成長方向へ導き、歯が並ぶ土台そのものを整え直せば、歯は自然に並ぶようにできているからです。12歳臼歯が生え揃う時期を目安に、最終的には自然な歯並びに整っていきます。必要なのは矯正ではなく、調整です。

最後は機械的に整えれば——そう思われると思います。当院がワイヤーやマウスピースで歯を動かす治療を基本的に行わないのは、せっかく上げた上顎(中顔面)が、歯を動かすことで再び下がる可能性があるからなのです。

小児矯正の種類|装置によって「何に」作用するかが違います

小児矯正の装置には、いくつもの種類があります。どれがいい・悪いではなく、作用する対象が違います。装置を選ぶ前に、お子様の歯並びの原因がどこにあるのかを評価し、その原因に届く装置かどうかを確かめてください。

装置 主に作用するもの 考えておきたいこと
床矯正(拡大床)歯を外側へ傾け、歯列の幅を拡げる顎の骨そのものを拡げる装置ではない
マウスピース型の機能的矯正装置口まわりの筋肉の使い方(筋機能)骨格の成長方向を変える力までは期待しにくい
急速拡大装置上顎の中央の継ぎ目を押し広げ、上顎を横に拡げる拡がるのは横方向・下がった上顎はそのまま
フェイスマスク(上顎前方牽引装置)上顎を前へ引く引く向きによって、下方向の力も加わる
RAMPA上顎を前へ、そして上へ、三次元的に牽引口腔外装置を使う・ご家庭の協力が不可欠

「顎を拡げる」という同じ言葉で説明されていても、歯列を拡げるのか、上顎骨を横に拡げるのか、下がった上顎を本来の位置へ戻すのかで、扱っている層がまったく違います。

CROWDING

不正咬合が増えている?

歯並びが悪いといって、真っ先に思いつくのが、ガタガタの歯並び(叢生/そうせい)ではないでしょうか。

叢生に限らず、過蓋咬合や開咬、いわゆる出っ歯や受け口など、様々なかたちで不正咬合の子どもが増えていると指摘されています。

不正咬合は、外見だけの問題ではなく、口腔機能と健康問題の不安が懸念されます。

当院では、「歪みのない健全な顎骨」への成長誘導から、不正咬合の根本的な原因の解消を目指します。

口を開けて診察を受ける子ども
口を開けて診察を受ける子ども
口を開ける子どもと口の中を見るお母さんとスタッフ
口を開ける子どもと口の中を見るお母さんとスタッフ
FOR PARENTS

親御様へ

学校の歯科検診では、むし歯の減少が報告されている昨今、不正咬合の傾向が指摘される子どもは、年々増えています。

叢生、上顎前突、反対咬合、過蓋咬合など、歯並びの悪さも十人十色です。

当院では、悪くなった歯並びを整える前に、その原因を考えることを大切にしています。

不正咬合の原因の多くは、「上下顎の劣成長」。矯正治療法が数あるなかで、当院は原因の根本改善を目指す小児矯正治療のみを行いたいと考えています。

CASE

症例紹介

当院で行ったランパセラピーの治療経過を、実際の症例写真を通して、ご紹介します。

口腔内写真だけでなく、姿勢や顔貌の変化、ランパセラピーの主目的である気道や鼻副鼻腔の変化を、CT画像やセファロ画像からご覧ください。

歯並びが悪い原因の根本改善とは、こういうことなのだと想いを馳せてみてください。ひと足先にランパセラピーを始められたご家庭の努力です。

症例紹介内では、レントゲン写真などがあります。苦手な方はご注意ください。

レントゲン写真
レントゲン写真
What's rampa therapy?

矯正コラム:ランパセラピーについてもっと知る

※当サイトはページの役割によってデザインが変わりますが同一サイト内ですのでご安心ください。

小児矯正によくある質問

Q.小児矯正は何歳から始めればいいですか?

一般的には混合歯列期に始めることが多いとされ、RAMPAの適齢期は5歳〜12歳です。ただ、始める時期よりも先に、今の骨格と呼吸の状態を評価することが大切です。気になった時点でご相談ください。

Q.小児矯正は意味がないと聞きました。
Q.小児矯正で抜歯は必要ですか?
Q.費用はどのくらいかかりますか?
Q.治療のデメリットはありますか?

この記事を書いた人

こどもと女性の歯科クリニック院長|岡井有子
麻布十番・広尾:こどもと女性の歯科クリニック

院長:岡井有子

大阪歯科大学大学院歯学研究科修了:歯学博士

医療法人社団セントワ理事長

所属学会

  • 日本小児歯科学会
  • 日本小児耳鼻咽喉科学会
  • 日本耳鼻咽喉科頭頚部外科学会
  • 日本ダウン症学会

所属研究会

  • RAMPA研究会
  • 歯科保健医療国際協力協議会
  • 赤ちゃん歯科ネットワーク

2025年学会発表抜粋

  • European Conference on Dentistry and Oral Health
  • MENA Congress for Rare Diseases
  • CMBBE
  • 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会

ご予約・ご相談
RESERVATION

当院は完全予約制で診療を行っています。
ご予約はお電話・オンラインで承っております。
お急ぎの方は、お電話でお問い合わせください。

お気軽に
ご連絡ください!
月 火 水 木 金 土 日 祝
8:30 - 13:00●●●●/●//
14:00 - 18:00●●●●/●//

休診日: 金・日・祝
※学会出席・研修・祝祭日により、診療日・休診日が変更になる場合があります。