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【ニュースレターVol.2】
私たち、こどもと女性の歯科クリニックは、骨格へのアプローチにより、中顔面の健全な成長を導き、ヒト本来の正常な口腔機能を取り戻す「ランパ(RAMPA=Right Angle Maxillary Protraction Appliance)セラピー」を提供する歯科クリニックです。
当院のミッションは「こどもたちのよりよい未来」。この想いは、国連が掲げるSDGs(持続可能な開発目標)とも重なります。
今回は、RAMPAがどのようにSDGsとつながり、社会的意義とRAMPAの存在意義が結びつくのかを考えます。
ランパセラピーは、矯正治療の枠組みにありながら、歯並びを整えることをゴールとはしていません。
口腔外装置と口腔内装置を組み合わせ、3次元的・立体的に力をかけるRAMPAのシステムにより、ゆがみのない健全な骨格への成長を誘導し、全身の健康と発達に寄与することが、私たちの最大のミッションです。
気道を確保し、正しい呼吸を促し、睡眠の質を向上させるなど、全身の健康にアプローチする「歯科矯正の根本治療」を掲げるRAMPAの理念は、未来を担う子どもたちの健康的な生活を確保し、福祉を促進するというSDGs目標3の核となる考え方と一致します。
幼少期に健全な成長を促すRAMPAによる口腔域の骨格への介入は、将来起こりうる睡眠時無呼吸症候群などの呼吸器系の閉塞性疾患等を予防することにつながります。これは「治療」のみならず、「骨格の正しい発育と呼吸」を通じて健康を守るという、ターゲット3.4「非感染性疾患による若年死亡率を減少させる」の精神にも通じます。
例えば、寝ている間にいびきや睡眠時無呼吸があったため、日中の集中力が続かず、疲れやすい傾向があったお子様も、ランパセラピーにより、中顔面の骨格のゆがみが改善し、気道が確保できるようになったことで、睡眠の質が大きく改善され、日中も元気に過ごせるようになっています。
呼吸や睡眠の改善は、日中の活力維持や精神的な安定ももたらし、肉体的な健康だけでなく、精神的な健康(ウェルビーイング)を促進します。
このように、ほとんどの子どもにとって「生涯にわたる健康資産」をつくる治療であるRAMPAは、同時に「病気をもつ子どもたちがより健康に成長できる未来」を支える治療でもあり、SDGsの目標3に直結します。
SDGsの目標4では、「だれも取り残されないような学習のための環境をとどける」ことが掲げられています。
健康と教育は密接に関連しており、健康な体こそが、子どもたちの「学びの土台」になります。
ランパセラピーを通じたいびきや睡眠時無呼吸、鼻副鼻腔炎などの慢性疾患の改善は、子どもたちのQOL(生活の質)を向上させ、学業に集中できる環境を整えます。
実際に、ランパセラピーを受けて、夜ぐっすり眠れるようになったお子様では、嬉しいお話も伺いました。このお子様は、「ダウン症」というハンディを背負いながら、高校に普通受験で合格されたそうです。
健やかな身体の成長は、子どもたちが学校生活を十分に楽しむための基盤です。RAMPAによる治療を経て、さまざまなお悩みを改善させたお子様たちは、治療前と比べ表情も明るくなり、勉強にも運動にも自信を持って積極的に取り組まれるようになっています。
実際に、いびきや睡眠時無呼吸による脳の酸素不足は、脳の発達に影を落とすとの論文も発表されており、これらの生活習慣は子どもたちの未来に大きく影響する可能性があります。
私たちは、RAMPAを通じ、子どもたちが質の高い教育を受けるための「土台作り」に貢献したいと考えています。
SDGsの目標10は、障がい等にかかわらず、すべての人が、能力を高め、社会的、経済的、政治的に取り残されないようにするとしています。
しかし、生まれつきの疾患により、健康や学習環境に差が生じてしまうなど、本人の努力では変えられない「ハンディキャップ」が将来の不平等につながることもあります。
私たちはRAMPAを通じ、このような問題にも早期からアプローチし、すべての子どもが健やかに育ち、将来の選択肢を広げられるようにサポートしたいと考えています。
当院では、ダウン症やアーノルド・キアリ症候群、アントレー・ビクスラー症候群など、先天性疾患をお持ちのお子様の治療にも注力していますが、誤解していただきたくないのは、RAMPAは一部の子どもたちに適用される特別な治療ではありません。
十分な呼吸量は、人間等しく、健康的な社会生活を送るうえでの基本です。しかし、当院の検査結果に照らせば、骨格の正しい成長とは、思いの外、近くにあるものではないのかもしれません。
RAMPAという「歯科矯正の根本治療」は、骨格の改善によるさまざまな副産物により、子どもたちの未来に光を当てられる存在であるべきと、これからも進化を続けます。
以下は学会発表でご協力いただいた先天性疾患と闘う子どもたちの症例の一部です。
・ダウン症のお子様の改善例:RAMPAにより鼻副鼻腔と気道の容積が増加し、睡眠時無呼吸やいびき、鼻閉が改善
ダウン症のお子様のRAMPA前後の骨格の変化(青色部分)
・アーノルド・キアリ症候群のお子様の改善例:通常より低い位置にあった小脳の位置が上がり、水頭症や構音障がいが改善
・アントレー・ビクスラー症候群のお子様の改善例:気道容積が約2倍に拡大し、呼吸困難や中耳炎、いびきなどが改善
※アントレ―・ビクスラー症候群患者は約54%が呼吸困難で早期死亡するともされており、RAPMAにより気道容積の拡大は、生命維持にかかわる重要な改善をもたらしました。
私たちが目指しているのは単なる歯並びの改善ではなく、RAMPAを通して、病気をもつ子も、もたない子も、等しく健やかに成長し、未来を切り拓ける社会を実現することです。
臨床と国際学会での発表を通じ、私たちは世界にその可能性を伝え続けています。 今後もRAMPAの実践を通じて、「健康」「学び」「機会の平等」をサポートし、持続可能な未来に貢献してまいります。
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🏥こどもと女性の歯科クリニック
✧ 日本に2件の小児矯正「ランパセラピー」専門
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ランパセラピーって?
中顔面の発達をサポートすることで、歯列のみならず、呼吸器疾患や耳鼻疾患の問題を改善していくことを目的としている矯正治療
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