資料から見るランパセラピー
骨格変化から取り戻す
本来手にしていたもの
矯正相談資料から見るランパセラピー 骨格の変化から目指す小児矯正の独自性と唯一性

当院では、お子様やご家庭のためにならない治療を勧めることはありません。安心して矯正相談をご利用されてください。当院には、営業上手なスタッフもいません。営業力が足りない分、データと資料でご説明します。それらを持って、ご家庭でお話し合いをされてください。
例え、どのような結論を出されましても、親御様のご理解とご納得は治療の結果にも関わることです。どのようなご判断でも、そこに「納得」があれば、間違いといえるものではありません。
厚生労働省の調査でも日本人の約60〜70%に何らかの不正咬合がみられるという統計があります。ただ、グラフでは「23.5%の方しか」相談をされていません。放置されている人の方が多いんです。矯正相談をされた時点で、親御様の意識は高いのです。
歯並び悪化|始まりは口呼吸


口呼吸|その前にあるのは姿勢の悪化と舌骨の位置


負の連鎖の入り口

舌骨は、筋肉のみによって位置を保っている「宙ぶらりんの骨」。取り巻く筋肉の影響によって、上下前後に柔軟に動きます。もちろんこれはその働きが必要だからです。
ですが、姿勢が悪い状態(筋肉の過緊張)は、この柔軟性を制限し下方へと引っ張ります。すると、舌骨を介して、舌や下顎まで下がります。
半強制的な口呼吸です。口呼吸では、舌が上顎を支えていないので、次に上顎(中顔面)まで下がってきます。すると、下がった上顎に適応するように、さらに下顎が下がるという相互的な「共倒れ状態」に陥ります。
上顎が下がる→下顎も下がる
顎顔面複合体の時計回り回転

「舌圧」VS「頬圧・唇圧」

- 顎顔面複合体の時計回り回転
「上顎が下がる」と「下顎が下がる」は、相互に影響し合う関係です。「鶏が先か?卵が先か?」のような話ですが、上顎の位置によって下顎の位置は決まります。ただ、下顎が下がり空いた空間に合わせるように上顎も下がります。いずれの順序であってもこの劣成長は、「鼻腔と気道」を狭くさせ、そう簡単には治せない口呼吸に移行します。鼻呼吸じゃ苦しいという状態です。
- 「舌圧」VS「頬圧・唇圧」
口呼吸では、舌が上顎につかないので、歯列を境とする圧力の均衡が崩れ「顎が小さくなる」方向へ力がかかります。舌の「職場放棄」という状態です。
上顎が下がる【もう一つの可能性】

頭蓋骨には、「フランクフルト平面」という水平基準があります。フランクフルト平面とは、大まかに目の下の骨と耳の穴を結んだ線で、頭蓋骨を横から見た際の水平基準です。
画像を見て分かる通り、歯が並んでいる面は水平ではありません。フランクフルト平面を水平とした場合、奥歯(上側)から前歯(下側)に向かって傾斜しています。これは異常ではなく、大体10度〜15度程度傾斜しているのです。
では、ワイヤー矯正やマウスピース矯正で、歯列に力をかけた場合、全体としてはどのような力が働くのか?
咬合平面が前下がりになっているため、歯列に沿って加えられた力は、水平方向だけでなく「下方向(垂直方向)」の成分を少なからず含んでしまいます。歯を動かしているつもりが、その反作用や力の伝達によって、上顎を下方、あるいは後下方へと押し下げるベクトルとして働いてしまう可能性があるのです。
咬合平面が水平面(フランクフルト平面)に対して傾斜している場合、そこにかかる力は必ずベクトル分解されます。物理学の法則上、平面が傾いている限り、この垂直方向のベクトルをゼロにすることはできません。この分力が、「上顎を押し下げる」力の正体です。
この「上顎を押し下げる力」がもたらす結果は、医学的には「顎顔面複合体の時計回り回転(Clockwise Rotation)」として知られています。
- 咬合平面の傾斜と骨格:多くの研究(Sato, Slavicekらによるシス・メカニクス理論など)において、咬合平面の傾斜と上顎骨の位置、そして下顎の適応回転には密接な相関があることが提起されています。
- 矯正の副作用:歯列だけに焦点を当てた従来の矯正では、歯を並べる際の反作用として、意図せず上顎後方が押し出され、顔面が垂直方向に伸びてしまう「垂直的コントロールの喪失」がリスクとして議論され続けてきました。
つまり、ワイヤーやマウスピースで、歯列を後ろに下げようとしたり、並べようとしたりする力(歯列に沿った水平方向の力)を、水平でない歯列にのみに加えると、以下の現象が起きやすくなります。
【時計回りの回転】
※解剖学的には、人の身体を右側から見た図を基準としています。その上で時計回りをイメージしてみてください。
上顎の後方が下がり、顔が垂直方向に伸びる方向への回転が起こりやすくなります。これが時計回りの意味です。要はこれです。

※背景の着色のためにAIを使用しています。
上顎が下がると、それに連動して下顎も後下方へと回転せざるを得なくなり、結果として「気道を狭める」「顔が長く見える(Long Face症候群)」といった、機能的・審美的な悪化へと繋がるのです。
【従来の矯正治療の限界点】
一般的なワイヤー矯正やマウスピース矯正は、基本的に「歯の移動」を主眼としています。
歯の土台である上顎骨そのものの傾斜や位置異常がある場合、歯だけをきれいに並べても、その力のベクトルが「骨格の歪み」を助長してしまう可能性があります。
特に「後方移動」を行う際、この傾斜した平面上を移動させると、構造的に上顎全体を押し下げる力が発生しやすくなります。
【要約】
1. ベクトルの分解と咬合平面傾斜
矯正装置で歯を動かす力は、物理学の法則によって、歯を動かすだけでなく上顎を下げる力にも変換されます。そして、上顎の位置によって下顎自ら最適な位置に移動・調整します。つまり、咬合平面の傾斜が下顎の位置を決定づける物理的なガイドになります。
2. 下顎の適応回転
上顎の垂直的な高さが変化した際、下顎が顎関節を支点に回転して帳尻を合わせるような現象が「時計回り回転」です。つまり、上顎が下がれば、下顎は物理的に後下方へ追いやられ、気道を圧迫します。これらが、口呼吸や睡眠の質の低下に繋がる根拠の一つとして挙げられます。
3. ファンクショナル・マトリックス理論
骨は勝手に育つのではなく、周りの機能(舌、呼吸、筋肉)に反応して形が決まります。低位舌や口呼吸という「機能不全」があれば、支えのない上顎は落ち、鼻腔狭窄や気道閉塞へ繋がります。要は「鼻呼吸ができない(舌が上顎につかない)」という一見些細なエラーが負の連鎖の入り口になります。
歯科において「骨格が正しく育つ(歯が生える土台を構築する)」には舌の支え(鼻呼吸)が大前提です。それが叶わずに、悪くなった歯列を整えるために使われている矯正力が、皮肉にも頭蓋骨全体の構造には負の力を与えてしまう可能性があるのです。
【見解】
これらは、既存の矯正装置による歯列への力のかけ方が、上顎を下げる方向にも力をかけてしまう可能性を示唆しています。その結果、下顎が下がり、口呼吸の要因になります。
一方、当院では舌骨の位置による口呼吸の可能性を伝えています。いずれにしても、口呼吸からその先の展開は大きく変わりません。
上顎はさらに落ち、鼻副鼻腔、気道、顔貌(ガミースマイル・アデノイド顔貌)の問題が表出する可能性が高くなります。歯列の問題さえ、完全解決とはいきません。口呼吸が残っているのです。
支えを失い、重力で下がってしまった上顎の位置に適応して、下顎の位置は決まります。一方で下顎が下がり、空間ができることで上顎も下がります。そして、これらの負の連鎖を改善するなら上顎の位置は上げなければなりません。そうしなければ下顎はついてきません。
【結論】
もともと上顎骨を「上前方」へ引き上げたいという治療的ニーズは、決して新しい考え方ではありません。ただ、それが難しかった。
だからといって、仮に歯列だけに力を加えたとしても、全体的なベクトルとして、上顎を下げる方向に力が働く可能性があります。
つまり、歯は並べられたとしても、骨格(呼吸やお顔立ち)は改善しないどころか、悪化するリスクまであります。この「意図しない下方へのベクトル」を懸念し、「上前方へのベクトル」へと変換しつつ、骨格から再構築しようとするのが骨格矯正(ランパセラピー)の根本的な考え方です。だから当院では、RAMPA後のワイヤーやマウスピースによる歯列へのアプローチを極力行わないのです。
RAMPAの装置と人の努力によって、本来の成長方向へ引き戻すのが、ランパセラピーの医学的な目的になります。
ランパセラピーで大切な理解
「舌」VS「下方成長」+「頬圧・唇圧」

中顔面を上前方へ成長させられる生体で唯一可能な力が、舌による力。この力が失われている状態が「口呼吸」。舌によって保たれていた生体(骨格)のバランスが崩れます。
「舌」>「下方成長」+「頬圧・唇圧」

中顔面を上前方へ成長させられる舌の力が、発揮できている状態が「鼻呼吸」。生体(骨格)としてのバランスも保たれやすくなります。
「舌」<「下方成長」+「頬圧・唇圧」

中顔面を上前方へ成長させられる舌の力が、発揮できていない状態が「口呼吸」。支えを失った中顔面は、重力の影響によって落ちてきます。
舌骨を取り巻く筋肉群

舌骨(ぜっこつ)は、全身の骨の中で唯一「他の骨と接していない」という極めて特殊な性質を持っています。頸部(のど)に浮いているような状態で存在しています。
中顔面の下方成長

中顔面とは、上顎骨を中心とする骨の複合体。重力に引かれて落ちてきた上顎(中顔面)の影響によって、鼻腔や気道が狭くなります。歯が生えるスペースが足りなくなるのも一緒です。
「RAMPA」VS「下方成長」+「頬圧・唇圧」

中顔面の下方成長と上顎にかかる内向きの力に対抗し、劣成長にある骨格の成長方向を変化させます。人工的に発生させる力の「ベクトルの向き」が重要です。
ランパセラピーってなに?
つまり、舌が本来の働きをできないことで、中顔面の下方成長から鼻腔や気道の狭小化を招き、内外の圧力のバランスの乱れから歯並びが悪くなります。口呼吸とは「重大案件」なわけです。適切な処置によって鼻呼吸が取り戻せればよいですが、「骨格」の問題となってしまったらそう簡単にことは進みません。舌を上顎につけたら、鼻からも口からも呼吸ができない、口呼吸をせざるを得ないからです。負の連鎖の始まりが残ってしまっています。
そこで一旦、舌の代わりを担う力が、RAMPAの装置が上顎に与える「F」の力です。

諸説ありますので、数値に関しては目安と傾向となります。
縄文時代から現代にかけて、日本人の「不正咬合(歯並びの乱れ)」と「正常咬合(きれいな歯並び)」の割合は、歴史の歩みとともに逆転しています。縄文時代は「ほぼ100%が正常咬合」だったのに対し、現代人は「約60%〜70%以上に何らかの不正咬合」の傾向があると指摘されています。
1. 縄文時代:不正咬合は「ほぼゼロ(1%未満)」
縄文人の人骨を調査すると、歯並びがガタガタな(叢生など)骨はほとんど見つかりません。ほぼすべての人が、親知らずまで真っ直ぐ生え揃っているそうです。
- 特徴:顎の骨が非常に強固で、横に広く四角い顔立ちをしています。
- 食生活が「超・硬食」だったのも大きな理由。干し肉、木の実、硬い貝類などを日常的に全力で噛む必要があったため、咀嚼筋が発達し、顎の骨も大きく育ちました。歯が並ぶためのスペースはできやすい環境です。
2. 弥生時代〜江戸時代:徐々に不正咬合が増加
弥生時代に「稲作(米食)」が始まると、日本人の顎と歯並びに変化が訪れます。
- 弥生〜鎌倉時代:調理技術が進み、食べ物を「煮て柔らかくする」文化が定着し始めます。噛む回数が減ったことで、顎のサイズが徐々に小さくなり始め、ここで数%〜10%程度の割合で不正咬合が見られるようになります。
- 江戸時代:白米を食べる習慣が広がり、さらに「一汁一菜」のような柔らかい食事が中心になります。特に肉体労働をしない貴族や将軍家、都会の町人の間で顎の退化が進み、不正咬合の割合は15〜20%程度まで上昇したとされています。
3. 明治〜昭和初期:西洋食の流入と「受け口」の増加
明治維新以降、肉やパン、洋菓子といった西洋の食文化が一気に流入します。
- 特徴:食べ物がさらに柔らかくなったことで、顎の成長が明確に遅れ始めます。
- 割合:この頃になると、全体の約30%近くの人に、歯の重なりや上下の顎のバランスが崩れた不正咬合が見られるようになります。
4. 現代(昭和後期〜2020年代):6〜7割以上が不正咬合に
戦後の高度経済成長期から現代にかけて、日本人の食生活は「ほとんど噛まなくても飲み込めるもの」で埋め尽くされるようになりました。
厚生労働省の「歯科疾患実態調査」などによると、現代の日本人の歯並びの割合は以下のようになっています。
- 不正咬合の割合:約60%〜70%
- 最も多いタイプ:叢生(乱ぐい歯)がダントツの1位です。
- 現代の構造: 顎の骨はどんどん細く小さくなっているにも関わらず、「永久歯の大きさ自体は、縄文時代から大きく変わっていない」というミスマッチが起きています。
不正咬合は、人類の「食の変化」と密接に結びついた現代病の一つとも考えられます。ただ、それは不正咬合の原因の小さくはない一要素。どこを見ても、食生活の変化が諸悪の根源のように記載されています。
特に現代はお子様の「口呼吸」や「姿勢の悪さ」も重なり、骨格が正しく育ちにくい環境にあるため、不正咬合が非常に高い割合になっているというのが現状です。
お口の発達について、「咀嚼筋の問題が全て」かのような記載がされています。もちろん小さくはない要素です。ですが、他はただのおまけ(補強要素)なのか?」というと、実はそうではありません。
「咀嚼筋の力」と「それ以外の要素」は、どちらが主・従という関係ではなく、複合的な要素として骨格を形作っています。
そもそも咀嚼筋は咀嚼に関わる筋肉群の総称
咀嚼筋を構成する4つの筋肉。そして、「舌」は咀嚼筋群ではありません。
- 咬筋(こうきん)
場所:頬のあたりにあります。奥歯をグッと噛み締めたときに、エラのあたりで硬く盛り上がる筋肉です。
役割:下顎を引き上げ、食べ物を噛むための「主役」です。人体の中で最も単位面積あたりのパワーが強い筋肉の一つとされています。
- 側頭筋(そくとうきん)
場所:頭の横(こめかみあたり)に広がる、扇状の大きな筋肉です。奥歯を噛み締めると、こめかみがピクピク動くのがこれです。
役割:下顎を引き上げると同時に、顎を後ろに引く役割を持ちます。噛み合わせの「位置調整」に深く関わっています。
- 内側翼突筋(ないそくよくとつきん)
場所:下顎の骨の内側(裏側)に隠れている筋肉です。外からは触れません。
役割:「咬筋」と対になって、下顎を挟み込むようにして上に引き上げます。
- 外側翼突筋(がいそくよくとつきん)
場所: 顎関節のすぐ近く、深部にあります。
役割: 他の3つが「顎を閉じる」のに対し、この筋肉は「下顎を前に突き出す」「口を開ける」「顎を左右にすり潰すように動かす」という、複雑な動きを担当しています。
咀嚼筋が働くのは「食事の時(1日合計1時間ほど)」だけ
咀嚼筋が全力で強い力を発揮するのは、基本的に「物を噛んでいる時」です。 現代人の1日の合計咀嚼時間は、約10〜20分(縄文人は数時間)とされています。つまり、咀嚼筋による強い刺激は、1日のうちのほんのわずかな時間しかありません。
それに対して、「呼吸」「姿勢」「舌の位置」は24時間ノンストップで骨格に影響を与え続けています。骨は「一瞬の強い力」よりも「弱くても持続的な力」によって形が変わる性質もあるため、睡眠中も含めた24時間の環境が非常に重要です。
咀嚼筋以外の「重要」な要素
- 「舌(ベロ)」の押し出す力と支える力
正常な人のベロは、上顎の裏(スポット)にぴったりと張り付いています。ベロは強力な筋肉の塊であり、内側から上顎を押し広げることで、きれいなU字型の歯列を作ります。
しかし、現代人は顎が小さく口呼吸も多いため、ベロが下に落ちる「低位舌(ていいぜつ)」になりがちです。内側からの押し出しがなくなり、外側(頬・唇)の筋肉の圧力が優位になるため、上顎は狭くなります。子どものストローの使用を心配するのもこのためです。
- 鼻呼吸:内側(ベロ)と外側(頬・唇)の力のバランスが取れ、顎が正しく成長しやすい。
- 口呼吸:内側の力が消え、外側の力だけが勝つため、顎が狭くなりやすい。
そして、もう一つ。低位舌は上顎を支えられません。すると、上顎の位置は落ちてきます。「重力」がかかっているからです。
- 「姿勢(頸椎の傾き)」と頭重のバランス
頭が前方に突き出た姿勢(ストレートネックや猫背)になると、首の前側の筋肉や、のど周辺の筋肉(舌骨筋群)が、下方向へ強く引っ張られます。 これにより下顎が後ろに引かれ、物理的な口呼吸となってしまいます。
咀嚼筋、舌の位置や姿勢、これらは相互的に影響しあっています。
【硬いものを噛まない(咀嚼筋の低下)】 ↓ 【顎の骨が横にも前にも育たない】 ↓ 【鼻腔(鼻の空気の通り道)が狭くなる】 ↓ 【鼻で息がしづらいので「口呼吸」になる】 ↓ 【口を開けるために「姿勢」が崩れ、日常的にベロが下がる】 ↓ 【さらに顎が育たなくなり、ガタガタの歯並び(叢生)になる】
例えば、縄文人は、硬いものを噛むことで「咀嚼筋」を鍛えたと同時に、「正しい鼻呼吸」「正しい舌の位置」「まっすぐな姿勢」がキープできる骨格を維持していました。
現代人の不正咬合の改善において、単に「筋力をつけましょう」だけでは解決しないのはこのためです。「呼吸のルートを確保し、姿勢を正し、ベロを正しい位置に戻す」という、24時間の環境づくりこそが「鍵」です。
ただ、舌の役割とは、顎の骨格を正しく育てることであって、間違った成長をした骨格を直すことはそう簡単にできません。
歯並び悪化の原因のほとんどは中顔面の発達不良

そもそものきっかけはともかく、口呼吸(鼻呼吸ができない)、つまり「舌が上顎につかない」という事実によって、子どもの成長は本来設計されていた人の設計図からずれていきます。
とはいえ、それが即生命に関わらないように、人の身体は適応していきます。ただ、それがベストの状態ではないのは確か。呼吸、睡眠、姿勢、歯並びーーベストではない状態が長期間に渡れば、やっぱりそれって子どもの人生にとって小さくない。
呼吸、睡眠とは人が健やかに生きる基本。姿勢、歯並びとは外からの圧力とコンプレックス。きっかけは「たかが口呼吸」です。
ランパセラピーであってもそれらを完全にリセットできるわけではありません。だからこそ、普段の生活、様子見ーー気をつけられてください。
主な検査項目一覧
- 鼻副鼻腔容積・気道容積計測=呼吸時の通気性
- ANSとPNSの距離計測=口蓋のひずみ
- S-Nの距離計測(脳頭蓋底のセラ点とナジオン点の距離)
- ゴニアルアングル計測=下顎のひずみ
- 顔の左右差・頭蓋骨の形状確認
- 頭位・舌位・頚椎の形状確認
- 歯の萌出スペース確認
- 睡眠時無呼吸AHI計測・鼻腔通気度計測
- 3Dによる顔貌と口腔内撮影など
矯正相談へ足を運ぶことから、お子様の未来は動き始めます。矯正相談にてご理解をいただけましたら、治療前の検査へと進みます。
RAMPAの特徴は、骨格の移動量と効果範囲。最終手段と思われる外科矯正でも、実は動かせる骨格は最大でも5mm程度です。
ランパセラピーによるメリットと効果








歯列の調整は最後に‥



ランパセラピーによる効果例はーー
気道の拡大・口蓋の形状改善・姿勢の改善・筋緊張の緩和・鼻副鼻腔の拡大・顔貌の変化など多岐にわたります。
そして、最後に歯列の調整です。
ただ、骨格の改善とは大変な過程です。改善が必要になる原因は生活習慣の積み重ねが大半。日常の影響が大きいことを理解して、生活を送られてください。子どもが元気に遊ぶ時間は、骨格の正しい成長にとって「必要」な時間です。
こどもと女性の歯科クリニック
数少ないRAMPA(ランパ)セラピー専門医院
歯並びとはなぜ悪くなるのか?お子様の歯並びと小児矯正を骨格から考えます。抜歯の判断は軽いものではありません。その判断は慎重にされてください。
学会発表資料
European Conference on Dentistry and Oral Health

MENA Congress for Rare Diseases

2025年学会発表抜粋
・European Conference on Dentistry and Oral Health
RAMPA療法によるアントレー・ビクスラー症候群患者の上気道容積の増加
・MENA Congress for Rare Diseases
RAMPA療法を用いたアーノルド・キアリ奇形患者の治療:頭蓋顎顔面成長誘導法
学会発表資料の拡大版(PC)はーー
本来手にしていたもの
骨は、物理的な強い圧力がかかることで「骨芽細胞」が活性化し、太く大きく育つ性質を持っています。縄文人が硬い食事から日々得ていた咀嚼圧は、顎の骨を広げ、親知らずまできれいに並ぶ土台を作り上げていました。現代人は、食の変化によってこの「骨を育てる原動力」を失っています。これらは歯並びを悪くする一面です。
ですが、いくら力があっても、その力を正しく導くベクトルがなければ、骨格の成長はどこへ向かうべきか分かりません。そのガイド役が「舌」です。
そして、舌は咀嚼筋ではありません。不正咬合が少なかった縄文人は確かに咀嚼筋も発達していたのでしょうが、それ以上に「鼻呼吸」、つまり舌が上顎につく生活環境を送っていたと推測できます。ですので、舌の筋力不足もMFT等では指摘されています。しかしですーー
なぜMFT(筋機能訓練)だけでは限界があるのか?
ならば「咀嚼筋を含むお口周りの筋力をMFTなどで時間をかけてリカバリーすればいいのではないか?」という疑問が生じます。ここに歯科治療が直面する限界があります。
まずは、硬いものを噛み潰す瞬間の「咀嚼筋のパワー」と、MFTで鍛える「お口の周りの筋肉や舌の圧力」とでは、骨に加わるエネルギーの桁が根本的に異なります。
例え、いくら咀嚼筋が鍛えられても、顎を正しく育てる力のベクトルは上顎についた舌によって導かれます。舌が上顎につかなければ、上顎に力は与えられず、「果たして咀嚼筋の力が足りていないからこうなっているのか?」でさえ曖昧です。となると、まず目を向けなくてはいけないのは「舌の基礎能力」です。
まだ、骨格の劣成長が深刻ではなく、舌の機能改善によって鼻呼吸が取り戻せる、もしくは予防的意義なら、MFTは有意義な取り組みです。ただし、中顔面の下方成長により鼻腔の狭小化が進行すれば、いくら舌を上顎につける筋力はあっても、鼻呼吸はできません。
- すでに劣成長した骨格へのアプローチ:すでに固まってしまった顎の骨に対して、筋肉の訓練という「弱い力」だけで骨の形そのものを大幅に拡大・変化させることは、解剖学的に困難です。MFTは「歯並びを悪くする悪習癖を防ぐ」という意味では非常に重要ですが、「骨格の変化を期待できる実効力」においては力不足です。「支える」と「押し返す」では意味が違うのです。ましてや、鼻呼吸ができない以上、弱い力でさえ、常時骨格に与えられるわけではありません。
「現実的な介入」
縄文時代の咀嚼環境を、現代の食生活の中で再現することは現実的に不可能です。ましてや、咀嚼力がことの全てではありません。力そのものより、その力の正しい使い方を「口呼吸」が阻害している可能性の方が重要です。だからこそ、現代の歯科医療には「適切な介入」が求められます。当院が赤ちゃん歯科とランパセラピーに特化している理由です。
- 【予防:赤ちゃん歯科】骨格が固定化する前の乳幼児期から、姿勢や離乳食の進め方を徹底し、少しでも自力での骨格発育(鼻呼吸)を促します。
- 【骨格の再構築:ランパセラピー】「発達不良を起こした中顔面(上顎骨を含む骨の複合体)」に対して、外部から適切な方向へ持続的な整形外科的力をかけることで、骨格の成長を誘導し、気道や鼻腔の物理的容積、歯並びの土台を取り戻します。
赤ちゃん期から鼻呼吸が徹底できていれば、骨格の劣成長は予防できる可能性が高いです。仮にそれが十分に叶わなくてもランパセラピーである程度まで取り戻すことも不可能ではありません。
矯正治療のメリットとされるものの多くは、そもそも持って生まれた「本来手にしていたもの」です。姿勢の悪さや口呼吸、食も無関係ではありません。それらによっていつの間にか失ってしまったものなんですね。
院長:岡井有子
大阪歯科大学大学院歯学研究科修了:歯学博士
医療法人社団セントワ理事長

歯並びと呼吸の問題の原因は「骨格の劣成長」にあると、私たちは考えています。ならば、その原因の改善に注力するのが医療としての責務です。私たちがなぜ、RAMPA専門医院にこだわるのか?
それは子どもたちの未来を考えたら、その原因を置き去りにはできない。その一つの想いに尽きます。
所属学会
- 日本小児歯科学会
- 日本小児耳鼻咽喉科学会
- 日本耳鼻咽喉科頭頚部外科学会
- 日本ダウン症学会
所属研究会
- RAMPA研究会
- 歯科保健医療国際協力協議会
- 赤ちゃん歯科ネットワーク
2025年学会発表抜粋
- European Conference on Dentistry and Oral Health
- MENA Congress for Rare Diseases
- CMBBE
- 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
■ European Conference on Dentistry and Oral Health(パリ)
- クラスIの前方部叢生と喘息および慢性副鼻腔炎を有する患者に対するRAMPA療法の症例研究:CT画像評価
- RAMPA療法によるアントレー・ビクスラー症候群およびダウン症候群患者の上気道容積の増加
■ MENA Congress for Rare Diseases(アブダビ)
- RAMPA療法を用いたダウン症候群患者の治療:頭蓋顎顔面成長誘導法
- RAMPA療法を用いたアーノルド・キアリ奇形患者の治療:頭蓋顎顔面成長誘導法
■ 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
- RAMPA療法を受けたダウン症候群児の呼吸症状の改善
■ DownSyndrome(ダラス)
- RAMPA療法を用いたダウン症候群患者の非外科的治療:頭蓋顎顔面成長誘導法
- RAMPA療法による希少疾患患者の呼吸器症状の改善
■ CMBBE(バルセロナ)
- RAMPA療法を用いたアーノルド・キアリ奇形患者の非外科的治療:頭蓋顎顔面成長誘導法
- RAMPA療法によるアントレー・ビクスラー症候群の小児の呼吸器症状の改善
■ 日本鼻科学会
- 非外科的RAMPA療法による患者の気道容積増加に関する統計分析
- RAMPA療法による鼻閉患者の気道容積増加に関する統計分析
RAMPA療法:コーベン分析と統計的評価による頭蓋顔面成長への影響
Yasushi Mitani, Yuko Okai-Kojima, Takahisa Shimazaki, Mohammad Moshfeghi, Morio Tonogi, Shouhei Ogisawa, Bumkyoo Choi and Mitsuru Motoyoshi:J. Clin. Med. 2026, 15(5), 1882
RAMPA療法が鼻腔および副鼻腔の体積評価に及ぼす影響:副鼻腔の透過性が良好な患者と混濁した患者における比較統計分析
Yasushi Mitani, Yuko Okai-Kojima, Mohammad Moshfeghi, Morio Tonogi, Shouhei Ogisawa, and Bumkyoo Choi:Oral 2026, 6(1), 8
RAMPA療法が鼻腔拡張と副鼻腔排液に及ぼす影響:流体力学解析、CAEシミュレーション、および症例研究
Mohammad Moshfeghi, Yasushi Mitani, Yuko Okai-Kojima and Bumkyoo Choi:Biomimetics 2026, 11, 5
RAMPA療法:上顎骨の前上方牽引における縫合剛性の影響:有限要素解析(FEA)による検討
Mohammad Moshfeghi, Yasushi Mitani, Yuko Okai-Kojima, Bumkyoo Choi and Peiman Emamy:Oral 2025, 5, 74
症例報告:RAMPAと新規ハイブリッド口腔内装置を併用した顎口蓋複合体の整形外科的治療
Yasushi Mitani, Mohammad Moshfeghi, Noriyuki Kumamoto, Takahisa Shimazaki, Yuko Okai-Kojima, Morio Tonogi, Shouhei Ogisawa, Bumkyoo Choi


ランパセラピー検査項目解説