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2025年、世界に伝えた子どもたちの物語|RAMPA学会発表

【ブログ:Vol.4】

ランパセラピー|非抜歯矯正で全身の健康を守る

■骨格の成長誘導で子どもたちの健康を守るランパセラピー

2025年、私たちはいくつかの国際学会で、ある子どもたちの物語を報告してきました。

パリ、アブダビ、ダラス、バルセロナ。国内では日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会、日本鼻科学会。ランパセラピー(RAMPA)が、歯科の枠を超えて、子どもたちの呼吸をどう変えたか——その事実を、伝え続けた一年でした。

こどもと女性の歯科クリニック

【気道容積】左:治療前8.1cc |右:治療経過21.2cc

■歯並びを整えるための「抜歯」は本当に必要か

「抜歯は必要ない」ではなく「ありえない」。

私たちは「抜歯はありえない」という言葉を、あえて使います。

矯正治療を経験した人の6割程度が、抜歯を経験しているといわれています。ある程度の年齢に達した大人であれば、その選択にも意味があると思います。でも、これから何年も成長を続ける子どもたちに、同じ理屈が当てはまるでしょうか。

不正咬合の原因には、上下の顎の骨格が本来あるべき姿に育っていない、という場合があります。歯を抜いてスペースを作ることは、この「骨格の劣成長」という原因に目をつぶっていることと同じです。

これは「呼吸」という生きる根幹に関わるかもしれない原因に目をつぶり、同じ原因により表出した症状「歯並び」だけに対処していることになります。

私たちのランパセラピーが目指しているのは、上顎を本来の方向へ——上前方へと成長させることです。

骨格が正しく育てば、歯は自然と並ぶスペースを得られます。鼻腔や副鼻腔、気道の広さも確保ができます。抜歯や手術も避けられる可能性が高くなります。

■世界に伝えた、3つの物語

2025年、私たちが学会で報告してきたのは、主に3つの疾患を持つ子どもたちの物語です。

・ダウン症のお子様 RAMPAにより鼻副鼻腔と気道の容積が増加し、睡眠時無呼吸やいびき、鼻閉が改善しました。

・アーノルド・キアリ症候群のお子様 通常より低い位置にあった小脳の位置が上がり、水頭症や構音障害が大きく改善しました。

・アントレー・ビクスラー症候群(指定難病184番)のお子様 気道容積が約2倍に拡大し、呼吸困難や中耳炎、いびきが改善しました。この疾患は約54%が呼吸困難により早期死亡するとされており、気道容積の拡大は、生命維持に関わる重要な変化でした。

RAMPAが、これらの疾患そのものを治すわけではありません。ですが、呼吸とは、生物にとって最も基本的な機能です。骨格の発達不良がより顕著に見られるこれらのお子様たちにとって、RAMPAによる変化は、生活の質を大きく左右するものでした。

呼吸が変わることで、子どもの生活が変わるのです。

学会発表
論文発表

ダウン症のお子様の骨格変化例

RAMPAによって変化した骨格の範囲を示すデータ

治療前後の骨格形態の比較(青色がRAMPAによって変化した部分)

■これは、一部の子どもだけの話ではありません

先天性疾患を持つお子様たちの物語を、私たちは特別なものとして紹介しているわけではありません。

骨格の発達不良は、決して珍しい話ではないというのが、日々の診療で私たちが実感していることです。今、明確な自覚症状がないからといって、この先も問題がないとは言い切れません。子どもの成長は、よくも悪くも、止まらずに続いていくからです。

■もう一つ、お伝えしたいこと

MFT(筋機能療法)に取り組まれているご家庭も多いと思います。「舌先を、上顎の正しい位置(スポット)につける」——これがMFTの基本です。

ただ、ここで一つ、立ち止まって考えてほしいことがあります。

そのスポット自体は、頭蓋骨の中で正しい位置にあるでしょうか。

上顎が下がってしまっている場合、舌を正しい位置に置こうとしても、その難易度は上がります。MFTは、筋力不足による口呼吸には効果的かもしれません。でも、下がってしまった上顎の位置そのものを、上げることはできません。

骨格が正しく育っている土台の上でこそ、MFTはその価値を発揮します。

■最後に

「歯並びの根本治療」を掲げる発信が増えました。でも、本当に根本治療と謳うのなら、全身の健康まで見据え、その治療に実効力がなければならないと、私たちは考えています。患者様はその言葉を頼りに来院されるのです。

医療の基本とは「手当」です。SNSと検索の時代、私たちは「手当とビジネス」、表と裏を履き違えたくはありません。

学会での発表も、日々の診療も、その責任を果たすための一つの手段です。私たちも、まだまだ学ぶ立場です。

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