コラム

鼻呼吸ができない理由は顎の骨格が強いる構造が原因|口呼吸を「鼻呼吸」に変える理屈と方法

骨格性の口呼吸を鼻呼吸に変える方法 鼻呼吸を失う理由|口呼吸は酸欠の「応急処置」

鼻呼吸が大事だと分かっている。意識もしている。それでも、気づくと子どもの口が開いている。

それは、意志の弱さでも、癖の問題でもない可能性があります。

鼻呼吸ができない原因が「習慣」にある人は、意識することで改善できます。でも、骨格の構造そのものが口呼吸を強いている場合、どれだけ意識しても、口を閉じようとするたびに身体が苦しいと感じます。夜、眠るとまた口が開くのは、無意識の身体が「こうしないと息ができない」と知っているからです。

治せる口呼吸と、治し方から変えなければならない口呼吸があります。

鼻呼吸ができない理由ーー「なぜ、うちの子は口呼吸になってしまったのか」を知ることから、次に取るべき行動が変わります。

普段、私たちの「呼吸」は、自律神経系によって、無意識下で行われています。心臓や胃腸の働きと一緒です。ですが、自律神経下にある身体の仕組みの中で、唯一自身の意思によって変えられるのが「呼吸」です。

  • 無意識下の呼吸(自律神経)
    私たちが寝ている間も呼吸が止まらないのは、脳幹にある呼吸中枢が、血液中の二酸化炭素濃度などを感知し、自律神経を介して、自動的に呼吸筋(横隔膜や肋間筋)を動かしているからです。
  • 意識的な呼吸(体性神経)
    一方で、私たちは「一時的に息を止める」「深く吸う」といったコントロールが可能です。これは、大脳皮質からの命令が、自律神経ではなく、「体性神経」を経由して、呼吸筋に伝わるためです。

呼吸自体を止めることはできないけれど、鼻から口から、胸式腹式と意識して呼吸を行うことが可能です。

では、鼻がつまっていないことが前提ですが、一旦、口呼吸と鼻呼吸を意識して試してみましょう。改めて確認してみてください。矯正治療に関する理解の大事な入り口です。

目次

    呼吸を再確認【キーワードは舌の位置】

    では、早速試してみましょう。

    1. まず、舌はあえて上顎につけないで口呼吸‥これは普通にできますね。少しの息苦しさを感じられる方もいるでしょうか?
    2. では次も、舌はあえて上顎につけないで(口は閉じてください)鼻呼吸…一応できますよね。こちらはちょっと息苦しいなと感じられた方も多いのではないでしょうか?口からの呼吸より給気量が少ないうえ、舌の位置が下がって、気道を少し狭くしているからです。これが無意識下ですと、口呼吸か鼻息の荒いような呼吸となります。
    3. では逆に、舌は上顎につけた形で口呼吸‥これはできませんよね。当然です。
    4. 最後に同じ形で鼻呼吸‥普通にできますね。これが呼吸の健全なかたちです。

    舌は本来、上顎につく位置にあるのが健全なかたち。舌先が前歯には触れず、ちょうど上の歯の内側のスペースに収まる感じです。

    ただ、なんとなく上顎についているだけではもったいないです。舌の根本の方までベタっとつくのがベストです。

    普段鼻呼吸ができていても、意識していないと、ここまでは案外できていないんですね。

    舌圧と頬圧・唇圧の関係を示すイラスト

    整理をしてみると、スムーズに鼻呼吸ができるのは、上顎に舌がつく場合のみです。もう一つ大切なのは、口呼吸となるときは必ず舌が下がってしまっているということです。

    これが、矯正治療や歯並びなど歯科に関わること、そして鼻腔や気道など呼吸に関わることへの、大切な理解の土台です。

    鼻呼吸ができない【口呼吸を改めて知る】

    口呼吸とはどんな状態?
    口呼吸の始まりのはじまりは?

    そもそも口と鼻は役割が違う

    そもそも身体の器官として、「鼻は呼吸」、「口は発声や咀嚼」を行うための器官です。口は呼吸をするためにある器官ではありません。

    そのため、鼻には呼吸に特化した機能が集中しています。空気清浄機や加湿器のような機能。酸素を効率よく摂取するための機能などです。

    口からでも呼吸自体は可能ですが、これらの機能は付随しません。つまり、身体にしてみたら口呼吸はちょっとどころではなく、とても都合が悪いんです。

    そして一番困るのは、口呼吸が原因で上顎がうまく成長できず、そのうちに物理的(骨格的)に鼻腔が狭くなってしまうこと。これは「そう簡単には治らない口呼吸」です。

    この後に続くのが、姿勢、歯列、睡眠の質の悪化。ひいては、脳や身体の成長、生涯の健康まで悪影響が及びます。この「そう簡単には治らない口呼吸」が非常に厄介です。

    我が子の口呼吸に気づく代表的なサイン

    • 無意識に口が開いている
    • 寝ている時にいびきをかく
    • 姿勢が悪く、猫背や側弯※
    • ガミースマイル・受け口傾向
    • 歯並びが悪い
    • 口や唇が乾燥しがち

    ※側弯:本来、背骨は後ろから見ると真っ直ぐですが、側弯症ではC字型またはS字型に曲がり、ねじれを伴うこともあります。成長期の女子に多く見られ、見た目の変化(肩や腰の高さの違い)で気づくことが多いです。

    これらのサインは、「まだなんとかなる口呼吸」なのか?「すでにそう簡単には治らない口呼吸」なのか?

    これらの過渡期に起こるのが、骨格の劣成長による「鼻腔の狭小化」。つまり、構造的に鼻呼吸がしづらくなる。

    鼻呼吸を阻害する口呼吸を本気で考える

    「鼻呼吸は健全」で「口呼吸は要注意」と広く指摘されています。

    歯並びが悪くなる原因を考えるうえでも、舌が健全な位置にないことには重要な意味があります。歯科的に正しい理解はこうです。

    • 口呼吸ではなく、「舌が上顎につかない」ことが歯並びが悪くなる原因
    • 舌が上顎についてないことの証が、「口呼吸」

    様子見はリスク

    歯並びが悪い野生動物って見たことがありますか?もちろん、歯並びが悪い個体が全く存在しないわけではありません。

    ただ、不正咬合という生物上の異常が圧倒的に多い動物が「人間」です。

    単純比較ができないほど、野生動物と人間の生活環境は異なります。ですが、歯並びが悪くなる原因のほとんどは、生活環境による骨格の成長の問題です。そうなると「様子見」とはリスクでしかありません。

    なぜ、野生動物に歯並びが悪い個体が少ないのか?その答えの中の一つに「野生動物のほとんどは鼻呼吸が徹底されていること」があるそうです。

    歯並びが悪くなることは、口呼吸によるリスクの一つですが、口呼吸によるリスクを考えなくてはいけない動物が人間なんですね。

    口呼吸の「原因と治療」とされるもの

    • 慢性的な鼻づまり
    • 顔周りの筋肉の衰え
    • 幼児期からの癖
    • 不正歯列

    この辺りが口呼吸の原因として、歯科のホームページや医療系サイトの記事に出ています。これらが間違っているわけではありません。

    一旦、理解のために、口呼吸を「赤ちゃんのこと」として考えられてみてください。口呼吸の赤ちゃんは大変多いです。では、これらの原因で「赤ちゃん」に当てはまりそうなものはありますでしょうか?そう、ありません。

    他にも何かあるはずです。

    そして、これらの原因に対しての改善策は以下のように示されることが多いです。

    • 慢性的な鼻づまり→耳鼻科の受診(鼻副鼻腔炎や鼻中隔弯曲症※)
    • 顔周りの筋肉の衰え→MFTなど筋機能訓練の推奨
    • 幼児期からの癖→鼻呼吸を意識する
    • 不正歯列→矯正治療の推奨

    後ほど、同じお話しをいたしますのでご記憶ください。

    ※鼻中隔弯曲症:弯曲そのものは多くの人に見られますが、鼻づまりやいびきという症状として現れると「鼻中隔弯曲症」といわれます。お子様の発育が盛んな成長期に変形が進むことが多いです。

    ◯鼻呼吸ができていると?

    中顔面を示すレントゲン

    顔の中心、中顔面といわれる領域は、本来上前方へと成長するのが健全な形です。

    そのガイド役を担っているのが「上顎についている舌」です。また、この舌は唇や頬からの力とのバランスをとり、歯並びの形成においても大切な役割があります。

    鼻呼吸がきちんとできていると、中顔面や歯並びが健全な成長をしやすくなります。

    ×口呼吸が日常になると?

    上顎に舌がつかないことによって、本来上前方にあった中顔面の成長方向は、下方へと向かいます。

    口呼吸が改善しないまま、舌が上顎につかない状態が続くと、そのまま下方成長は進み、上顎骨はその影響によって歪みが生じ始め、歯並びが悪くなる要因となります。

    さらに、中顔面(上顎)が下がることに連動して下顎も下がり、お顔が縦に伸びる方向に成長は進みます。ガミー(スマイル)やアデノイド顔貌は、その分かりやすい例です。

    同じ理由によって、鼻腔が狭まることで、さらに鼻呼吸がしづらくなり、慢性的な鼻づまり、つまり、そう簡単には治らない口呼吸へと繋がります。

    舌が上顎につかない(口呼吸)ことによる骨格への影響を示すイラスト
    中顔面を構成する上顎骨は歯と鼻に関わる骨と示すイラスト

    まだあります。口呼吸によって下がった舌は、空気の通り道である気道を狭くさせ、下顎自体が下がることでも物理的に気道を圧迫し、いびきや睡眠時無呼吸の要因ともなってしまうのです。

    この際、身体はどう反応するか?

    受け口、もしくは姿勢を悪くして、気道を無意識的に開けようとします。お子様のこのような行動は、気道が狭いことのサインかもしれません。

    空気の通り道(鼻腔や気道)が狭いのに、お子様に「口を閉じなさい」と叱るのは、指で潰したストローで「息を吸いなさい」と伝えているようなもの。やっぱりそれって苦しいから、受け口や猫背で気道を開けようとするんですね。

    気道容積(RAMPA前)

    ※気道容積:治療前7.1 cc

    気道容積(RAMPA治療中)

    ※気道容積:治療中11.3cc

    こうなる前の口呼吸の原因は様々ですが、いずれであっても、日常的な口呼吸はどこかのタイミングで骨格の問題へと原因が入れ替わります。お口がポカンと開いていたり、いびきをかいて寝ていたりとそのサインは明確です。

    すでに悪循環のスタート地点に立っています。早めに対処をしなくては、ことは「深刻化」します。理由も明確です。これは「骨格の成長の問題」、勝手に戻ることはありません。

    口呼吸が子どもに与える主なリスク

    お口ポカン(口呼吸)によって起こる諸症状リスト

    口呼吸の主なリスクには以下があります。

    1. むし歯・歯周病のリスク
    2. 免疫力の低下
    3. 姿勢の悪化
    4. 歯並びの悪化
    5. 脳への酸素不足
    6. 顔立ちの変化(アデノイド顔貌等)
    7. 睡眠の質の低下

    重要:伝えたいのは「5.脳への酸素不足のリスク」

    口呼吸のリスクってこんなにあるの?‥ということは、口呼吸とは人間の活動の中で、想定されていないイレギュラーな事態なわけです。口呼吸がそう間違ってないならば、こんなにトラブルの原因にはならないように、人間の設計図はできているはずですから。

    ヒトに限らず、生物は本来の健全な形だったら、その仕組みは本当によくできています。一方で、一見些細とみえるエラーが大きなことへも繋がります。

    気道清浄化作用の機能

    呼吸自体はできます。口呼吸は「一見些細な問題」と受け取られがちですが、QOLの低下に繋がる大きなトラブルの兆しであることを改めてご理解ください。

    そして、「5.脳への酸素不足」、これは自覚がしにくく、側から見ても分かりにくい。以下の報告があります。

    定期的にいびきをかく子供は、脳の構造変化がみられ、それが集中力の欠如、多動性、学校での学習障害など、いびきに関連する行動上の問題の原因となっている可能性がある。これはメリーランド大学医学部(UMSOM)の研究者らが‥‥

    息が吸えてれば十分なわけではないです

    そもそも私たちの身体は細胞約60兆個(一説)で成り立っています。その細胞の中にはミトコンドリアという重要な働きをする小器官があります。この膨大な数のミトコンドリアは、呼吸による酸素を取り込むことでエネルギーを生み出します。

    ATPエネルギーといわれる生物の生命活動に必要不可欠なエネルギーです。

    鼻呼吸による正しい酸素の取り込みには、口蓋の形が重要です。舌がぴったりと口蓋に吸着することによって、ゆったりとした鼻呼吸ができるのです。大切なのは口蓋の形。これをつくることによって、正しい呼吸が導かれます。

    細胞60兆個にエネルギーが満たされるような呼吸の変化とは、人間の身体にどのような変化をもたらすのでしょうか。

    鼻呼吸と口呼吸の酸素摂取効率の違いとは?

    上顎と下顎がともに「下がる」の意味

    以下の写真は歯科ではよく見かけます。前半二枚と後半二枚で女の子の成長前後の比較写真です。この二人、一卵性の双子で遺伝子は全く同じものを持っています。前半の女の子は「口呼吸」が日常的、後半の女の子はきちんと口が閉じられています。

    ここまで読み進められた方はお分かりですね。「上顎が下がる」と「下顎が下がる」の意味。これらの成長不良は顔貌の違いとしても現れます。

    ランパセラピーランパセラピーランパセラピーランパセラピー

    ならば、口呼吸は正さなくてはなりません。しかしです。お伝えしたように、口呼吸は鼻腔を狭くさせます。

    「口呼吸はよくないので、鼻で呼吸するように頑張りましょう」と、よく見かけられると思うのですが、こうなると「頑張るって??」ですよね。「口を閉じなさい」と伝えても、お子様にはできない理由がすでにある場合も多いのです。

    口が開かないようにテープで止める。筋機能療法や姿勢矯正を無理に行う。お子様は苦しいだけです。CPAPも大変そうです。

    口呼吸から鼻呼吸へ変化させる前提

    乳幼児期で骨に柔軟性がある時期ならば、舌が上顎につくように、お口を上手に育てることへの取り組みができます。まだ、修正が可能かもしれません。ここには治療とともに、日々の生活習慣の改善がフォーカスされます。当院の赤ちゃん歯科でお手伝いします。

    しかし、下方成長が進み、ある程度まで骨が固まってしまった。その場合はすでに骨が歪み、舌を上顎につけられるスペース自体が足りなくなっているかもしれません。歯がきれいに生えないのも頷けます。

    そしてお伝えしたように、骨格の発達の問題によって、すでに鼻がつまっている。もしくは、鼻の通りが悪くて、口呼吸となっている場合です。

    これらに対しては、鼻腔の問題を解決してあげないと、鼻呼吸は無理なお話しです。この時点で歯並びを整えても、鼻呼吸は物理的にできません。

    ここが治せる口呼吸と治し方から変えなくてはならない口呼吸の分岐点です。その判断のために必要になるのが「頭蓋骨全体」の問題として捉える視点とデータです。

    他科連携と学会・論文発表

    鼻づまりをはじめ、いびきや睡眠時無呼吸などで耳鼻科に通院されているお子様も多いと思います。 矯正治療の前に、耳鼻科の受診を勧められることも多いです。しかし、骨格的問題が口呼吸の原因にあるならば、耳鼻科のドクターだって困ります。

    ランパセラピーは歯科領域から耳鼻科領域へもアプローチします。だから、当院は小児科や耳鼻科とも連携をとり、歯科的アプローチによる耳鼻疾患改善への可能性を、学会報告や論文発表しています。

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    RAMPAによる鼻副鼻腔容積の変化イメージを示すレントゲン
    学会発表
    論文発表

    どうしたら鼻呼吸に変えられる?

    口呼吸の弊害は、様々なところでいわれています。しかし、骨格原因まで進展してしまった口呼吸を鼻呼吸に変えることは、そう簡単ではありません。

    それでも、鼻腔の問題を解決し、舌は上顎につくようにしてあげなくてはならないのです。ここをクリアしなくては歯並びを整える意義も半減です。

    一見些細に見える、「口呼吸」や「鼻づまり」、「いびき」といった諸症状は、身体や脳にとって一番重要な栄養素である「酸素」の不足の可能性を示唆します。

    ランパセラピーでは、下がってしまった上顎を、正しい成長方向(上前方)へ変化させるという、骨格への直接的なアプローチを通して、鼻腔の問題の改善を明確な目的としています。

    RAMPA(ランパ)の装置が引き出す力のベクトル
    RAMPAの装置が上顎にかける力のベクトルを示すイラスト

    「骨格?いやいや、我が子はそこまでじゃない」と思われないでください。上顎が下がってしまうのは、舌が上顎についていないからです。支えのない上顎は、重力に引かれて落ちる。単純な物理です。骨格が正しくないから何かとおかしくなります。

    ならば、改善するには上顎は上げなくてはいけない。これも単純な理屈です。でも、歯科では頭蓋骨全体の問題と捉えていない場合も多い。

    「審美=歯並び=矯正歯科」だから、こんな大事なことが見過ごされています。

    「あいうべ体操」や「MFT」の役割とは?

    そして、本来あるべき成長方向、「上前方」は大切なキーワードです。RAMPAのシステムによって、上前方へ成長させられるからこそ、より健全な形を目指すことができます。上顎の位置を上げなければ、下顎は上がってきません。

    少し意識してみてください。物を食べる、言葉を話す、動くのは下顎であって、上顎は動きません。上顎の位置に合わせて下顎はその位置を変えます。

    上顎が上げられるのかどうか。他の矯正治療との比較の際には、非常に重要なポイントになります。

    中顔面の前上方変化に伴って下顎も上がるイメージを示すレントゲン

    ※CT画像です。ランパセラピーが順調な経過を辿ると、中顔面全体(青丸)が上前方へ成長します。経過が不十分ですと口元周りの限られた変化(赤矢印)になります。そして、中顔面の上前方への成長変化により、下顎が前方回転(3連の青矢印)するように上がってきます。骨格の変化の資料ですので、歯列に関しては無視されてください。骨格(土台)をきちんと整えてから、歯列の調整へと移行します。

    さて、改めてこれら口呼吸への改善策についていかがお考えになりますか?

    • 慢性的な鼻づまり→耳鼻科の受診
    • 顔周りの筋肉の衰え→MFTなど筋機能訓練の推奨
    • 幼児期からの癖→鼻呼吸を意識する
    • 不正歯列→矯正治療の推奨

    もちろん、これらが正しくないわけではありません。適切とされる場合はあります。しかし、骨格という視点から検証すれば、RAMPAが必要ないと判断できるお子様は、本当に少ないです。

    口呼吸を鼻呼吸に変えるには「その口呼吸の原因が何なのか?」をまず知らなくてはなりません。ですが、初期の口呼吸、つまり習癖の改善や筋機能の改善で解決できる時期は、そう長くありません。お子様の骨格は、良くも悪くも毎日少しづつ成長を続けているからです。

    【治療経過中の骨格形態変化の一例】(青色がRAMPAによって変化した部分)

    RAMPAによって変化した骨格の範囲を示すデータ

    歯並びの悪化には、骨格の劣成長のサインの可能性があると必ず考えてください。失うものがあまりに大きいです。

    そして、矯正治療はメリットで考えるべきではありません。もともと骨格が正しく成長できていれば、必要なかったかもしれないのです。矯正治療とは、もともと持っていた健康資産を「取り戻す治療」です。

    ランパセラピーで取り戻したいのは、鼻呼吸。原因(骨格)は同じなので、歯並びの改善は後からついてきます。

    口呼吸が鼻呼吸に変えられれば、骨格自体にはよい変化が起きています。つまり、機械的な歯列矯正をせずとも、歯が自然と並ぶ土台ができつつあります。あと少しの努力できれいな歯並びも見えてきます。根本から正しています。後戻りの可能性は大幅に低くなります。

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    こどもと女性の歯科クリニック院長|岡井有子

    この記事を監修した人
    こどもと女性の歯科クリニック
    院長 岡井有子

    看護師として京都府内産婦人科等勤務を経て、大阪歯科大学に入学。大阪歯科大学大学院歯学研究科で小児歯科学を学ぶ。歯学博士。

    2017年東京都港区麻布十番にランパセラピー専門医院「こどもと女性の歯科クリニック」開院。

    2024年「医療法人社団セントワ」開設。同法人理事長就任。

    日本小児歯科学会・日本小児耳鼻咽喉科学会・日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会・日本ダウン症学会所属。
    RAMPA研究会・赤ちゃん歯科ネットワーク所属。

    2025年European Conference on Dentistry and Oral Health(パリ)、MENA Congress for Rare Diseases(アブダビ)などにおいて、ランパセラピー学会発表。

    プライベートでは2児の母として忙しい毎日を送っている。

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