コラム
小児矯正「ランパセラピー」とは|睡眠と呼吸の質を変える骨格への介入「根本治療の本当の意味」
「原因=骨格」を整えた結果に「歯並び」 ランパセラピーが向き合う「睡眠と呼吸」まで
歯科矯正というと、ワイヤーやマウスピースを思い浮かべる方が多いと思います。初めてランパセラピーの装置の写真をご覧になった方は、少し驚かれるかもしれません。
なぜ、このような装置を使うのか。それには理由があります。
ランパセラピーが向き合っているのは、歯並びが悪くなった結果ではなく、その根本にある「骨格」の問題です。
不正咬合だけでなく、慢性的な鼻副鼻腔炎、喘息、いびき、睡眠時無呼吸症候群、猫背や側弯といった姿勢の問題まで——これらの問題は、同じ骨格の劣成長から枝分かれして現れている可能性があります。
ランパセラピー(RAMPA)は、歯をきれいに並べることだけを目的とした矯正治療ではありません。中顔面を含む骨格の成長方向に働きかけ、歯並びだけでなく、鼻腔・気道・呼吸まで含めて考える顎顔面口腔育成療法です。なぜヘッドギアのような装置が必要なのか。その理由を、骨格・舌・口呼吸の関係性からお伝えします。
「こどもと女性の歯科クリニック」は、顎顔面口腔育成療法「ランパセラピー」の専門医院
当院が、この矯正治療を通じて親御様にお伝えしたいこと。
それは、「歯並びの悪さ」とはお子様の将来の健康に影響を及ぼす可能性がある骨格的問題のサインであるかもしれない。そしてそれは、乳児期からの成長の過程において、どのご家庭でも起こりえることかもしれないということです。
決して見た目を軽視するものではありません。大切なことです。しかし、「矯正治療=歯並び」とのご理解は、今一度立ち止まってみてください。ランパセラピーで目指すこと、これは歯並びよりももっと大切なことです。
RAMPAについて調べ、このサイトへたどり着いた親御様の中には、「RAMPAなら、どこのクリニックで受けても同じなのでは?」と思われる方もいらっしゃると思います。
- 同じ名前の治療
- 同じような装置
それなら、自宅から近いところ、通いやすいところ、費用の安いところを選びたい。そう考えること自体は当然です。
ただ、矯正治療は、装置が診断し、装置が治療結果を決めるものではありません。
- 何を問題として診断するのか。
- どこまで検査するのか。
- 骨格をどの方向へ変えようとしているのか。
- その変化を何によって評価するのか。
- そして、どの状態を「治療がうまくいった」と判断するのか。
同じRAMPAという装置を使っていても、これらが違えば、行われている医療まで同じとは限りません。
当院はRAMPA専門医院です。
他院でRAMPAという同じ装置が使用されていることをもって、当院と同じ検査・診断・治療内容を行っていることまでは意味しません。これは、他院との優劣をお伝えしたいという話ではありません。
大切なのは、「RAMPAをやっているか」だけではなく、「その医院はRAMPAで何を診て、何を変え、何を確認しているのか」を知ることです。
「ランパセラピーとランパ矯正って違うんですか?」
このようなご質問をいただくことがあります。
お子様の矯正治療をリサーチする中で、ランパセラピーに辿り着いた親御様が、矯正相談へと足を運んでくださいます。実際に、「矯正治療を調べるなかで見つけた」や「こんな治療があると人づてに聞いた」など、その経緯も気になるポイントも様々です。皆さん真剣にお子様の将来を考えていらっしゃいます。
お答えはこうなります。ランパセラピーとランパ矯正は、基本的には「同じ」です。
「基本的に」とは、この治療をどう表記しているかは別にして、医院の考え方として、少しづつ異なる部分があるとの意味になります。
例えば、当院では、RAMPA(外付け装置)による治療は、十分な結果を得られるまで、3クール目、4クール目と実施することも少なくありません。RAMPAによる骨格の変化は、歯並びに留まることではないからです。
また、歯列を整える工程は別の治療とされている医院、ランパセラピーを歯列矯正として考えている医院、同じ治療を扱っていても考えは様々です。
本来の目的からいえば、ランパセラピーは呼吸や骨格の改善のための治療であって、歯列の改善はその副産物です。ご検討の際には、医院の考え方などもあわせてご確認ください。治療の目的、「ゴール」に深く関係します。
鼻腔や気道がどれだけ拡がり、骨格の変化がどうなったのか?きちんと画像と数値でご確認ください。
その歴史や存在意義を紐解いていけば、正しくは「RAMPA THERAPY/ランパセラピー」です。
つまり、RAMPAという装置やシステム、または矯正治療を通した「療法」なんですね。ランパセラピーの源流であるバイオブロックも「バイオブロックセラピー」とされています。学会発表の場でも、「ランパ矯正」の文字はありません。
以下は2025年、当院の学会発表の演題タイトルです。
1:A case study of RAMPA therapy in a patient with Class I anterior crowding and asthma and chronic sinusitis: CT image evaluation
- 【クラスIの前方部叢生と喘息および慢性副鼻腔炎を有する患者に対するRAMPA療法の症例研究:CT画像評価】
2:Improvement of respiratory symptoms in a child with Antley-Bixler syndrome treated with RAMPA therapy
- 【RAMPA療法によるアントレー・ビクスラー症候群の小児の呼吸器症状の改善】
「こどもと女性の歯科クリニック」では、できる限り、「ランパセラピー」を正しく理解していただきたい。
「ランパセラピーとランパ矯正」は、私の知る限り、同じものではありますが、当院では「ランパセラピー」=「ランパ療法」とお伝えをいたします。
「ランパ矯正」とは、単なる言葉の問題。自然発生的に何となく広まってしまった。元々は深い意味はない、でもその方が分かりやすい、そんなところではないでしょうか。となると、「ランパセラピー」より、「ランパ矯正」で発信した方が、マーケティング的にはユーザーさんに届きやすいなんてことが、医院側で起こります。
現実的にランパセラピーという言葉は知らずに、「ランパ矯正」で検索や認知をされている方もいます。お伝えすることも大切なことです。ランパ矯正という言葉を安易に否定するものではありませんのでご理解ください。当院も「ランパセラピー(ランパ矯正)」と表記しています。
ランパ(RAMPA)セラピーとは
写真は、ランパセラピーで使用される装置です。なぜこのような装置なのかには理由があります。順を追ってご説明します。
ランパセラピーでは、歯並びが悪くなってしまった根本的な原因である骨格にアプローチをします。この歯並びが悪くなる原因は、いくつかの呼吸に関わる問題の原因と共通しています。
治療の対象となるのは、この骨格の問題を原因とした諸症状、具体的にいえば、不正咬合をはじめ、慢性的な鼻副鼻腔炎や喘息・いびき・睡眠時無呼吸症候群、不良姿勢(猫背や側弯、ストレートネック)などでお悩みのお子様となります。
しかし、これは当院がお伝えしたいことの半分。それ以前の大切なことがあります。もしも、これらの症状がランパセラピーでいう「骨格の問題」に起因するものであれば、症状が顕在化している段階で、この骨格の問題はすでに深刻な状態かもしれないのです。
「症状がでたら治療に行く」や「今は大丈夫そうだから様子を見る」では、危ういことです。健全な成長であれ、問題をはらんだ成長であれ、成長は続きます。たまたま歯並びが悪くなるわけではありません。必ず原因があります。
ランパセラピーは、歯列矯正を目的とする一般的な矯正治療とは、視点やアプローチが異なります。歯並びが悪くなる根本原因と考える「骨格の劣成長」に直接アタックし、歯列が自然ときれいに生えてくる土台へと整え直すことから歯列矯正を考えています。
さらに中顔面を構成する上顎骨は、鼻にも関わる骨。よって中顔面の問題は、鼻副鼻腔にも悪影響を及ぼします。
治療目標である「中顔面の骨格の健全な成長を促す」ことにより、歯列の乱れと原因を同じくする、呼吸の問題の改善も目指すことができます。
そもそも「R・A・M・P・A」とは?
そもそも、RAMPA THERAPY(ランパセラピー)って一体何なのでしょうか?
“Right Angle Maxillary Protraction Appliance”の頭文字をとってRAMPA(ランパ)とされています。
意味としては「正しい方向へ上顎を牽引する装置」となるでしょうか?
THERAPY(セラピー)は、アロマセラピーなどで使われているように「(薬や手術などによらない)療法」となります。元々はRAMPAという名前は装置を意味しますが、現在では、矯正治療そのものにも広義的にRAMPAという言葉が使われています。
基本的な装置であるROA (RAMPA用の口腔内装置)とRAMPA本体(口腔外装置)、それらを連結させるActive Bowの3つの組み合わせによってRAMPAによる矯正治療は行われます。
※実際の治療では、これら以外の矯正装置も使用いたします。
ランパセラピーについて、「エビデンスはあるんですか?」とご質問を受けることがあります。親御様は心配なのでしょう。それはそうです。
一方、SNSなどの発信では、安易に「エビデンス」という言葉が使われている印象を受けます。まず、エビデンスには「レベル」があります。おそらくそれらまで知らずに使っている。だから「安易に」という印象を受けてしまいます。
エビデンスレベル
- メタ分析:複数の信頼できる論文を統合・分析したもの。
- ランダム化比較試験(RCT):患者をランダムに2群に分け、治療の有無で結果を比較した統計学的な試験。
- コホート研究:特定の集団(例:口呼吸の子)を長期間追跡し、要因と結果の関連を調べる。
- 症例対照研究:すでに結果が出ている人を過去にさかのぼって比較研究する。
- 症例報告:実際の患者さんの治療経過や臨床報告。
- 専門家の意見:権威のある先生の見解や基礎研究。
多くの人のエビデンスは、おそらく「レベル1」を指しています。
「レベル1」であっても、それは統計学的な平均値であって、「100人のうち100人全てに効果がある」というような「絶対」ではありません。例えば「100人のうち70人には効果がある」という統計です。つまり、残りの30人には「レベル1」は無意味ということになります。
率直に言います。ランパセラピーに「レベル1」のエビデンスまではありません。そうなるべく積み重ねている過程にあります。
全ての革新的な治療は、まず「レベル6」の、ある一人の閃きから始まります。30年ほど前の三谷先生の閃きと努力がそれです。研究に注力したとしても、それが「レベル1」まで昇華するには数十年かかります。
ただ、数十年後の「レベル1」は、「今、呼吸に悩んでいる子ども」にとっては何の救いにもなりません。
三谷先生ご自身も仰っていますが、「私たちは研究者ではなく、臨床家」です。目の前の子どもたちを「どうにかできないか?」が全ての根本にある想いです。「レベル1」になるまで、子どもの成長は待ってはくれません。
私たちは「100人」という統計・平均値を追う議論よりも、目の前の「100通り」の子どもたちのために仕事をしています。
ランパセラピーが、目の前の代わりのきかない一人ひとりの子どもたちの人生の土台になれば、それは何よりの喜びです。
ランパセラピーに画一的な統計データが不足しているのは事実ですが、ランパセラピーを明確に否定できるエビデンスがないのも現実です。その代わり、当院には数百症例を超える「個別化された臨床的エビデンス」があります。既存の矯正治療の常識を乗り越え、生き残ることができる科学的根拠であるようにランパセラピーは歩んでいます。
EBM(エビデンスに基づく医療)の三要素
EBMの提唱者サケット博士は、エビデンスに基づく医療とは、以下の三要素の統合と定義しているそうです。
- 外部エビデンス(研究結果・論文など)
- 医療者の臨床技能(経験・技術・専門性など)
- 患者の意向と価値観
統計や研究は、臨床を助けるものであって、それらは患者さんのためにあると理解しています。ともすれば「エビデンスは?」との問いかけは、臨床と患者さんを軽視した発言になりかねません。革新的な医療に対し、「レベル1」のエビデンスがないからと否定をするのは、EBMの理念にも反した「エビデンスという言葉の誤用」になってしまいます。
お子様の歯並びが悪くなった原因
中顔面(ちゅうがんめん)という言葉をご記憶ください。この中顔面とは、大まかに目から前歯のあたりの顔の中心部分を指します。中顔面を構成する中心が上顎骨です。本来、中顔面は上前方、分かりやすくお伝えするならば、顔が立体的になる方向へと成長するのが健全な形です。
ランパセラピーでは、歯並びが悪くなる主な原因は「中顔面の発達不良」と捉えています。
しかし…
- うちは顎が小さいって言われたから、この治療ではないな
- うちは遺伝って言われたから違うな
などのご判断は少しお待ちください。中顔面の発達不良とは、これら広く指摘されている原因の一歩先にあるものかもしれません。
- 中顔面の発達に問題があるから、顎が小さいと言われたのかもしれない
- 遺伝や生まれつきといっても、それは中顔面の発達の問題かもしれない
そのようにご理解ください。
歯並びが悪くなった原因は「口呼吸」では半分
この骨格の問題は、主に口呼吸によるものです。そして日常化された口呼吸の原因の多くは、様々な生活習慣によります。しかも、それらは悪習慣と認知されているものばかりではありません。
つまり、中顔面の発達不良とは、どのお子様にも起こりえることであり、「顎が小さい」や「遺伝・生まれつき」のすぐそばにあるものかもしれないのです。
口呼吸では、舌が上顎につく位置にないため、青矢印の力は弱くなります。そうなると黄矢印の力(重力)が優位になり、中顔面は健全とはいえない成長を続けます。
中顔面の健全な成長方向(緑矢印)を導く力は、口呼吸にはありません。中顔面は下がり、歯が生える土台は狭くなる。
だから歯並びが悪くなる原因は、口呼吸ともされるのです。
正しくは、口呼吸ではなく、「舌が上顎につかないこと」です。
例えば姿勢の悪さ、例えば身体を動かす習慣がない、口呼吸を誘引する様々な生活習慣の継続は、いずれ口呼吸の日常化へと繋がります。
口呼吸、つまり舌が上顎につかないことによって、本来上前方へ向かうはずだった中顔面の成長方向は下方へと向かい、中顔面の発達不良に繋がります。
そしてこの骨格的な発達不良は、歯並びの問題をはじめ、鼻腔や気道の問題の原因となります。また、顔が縦に伸びるように成長するのも、同じ原因による場合があります。
この時点で対処すべきは、口呼吸でも、お口の筋肉でもありません。骨格、つまり原因は「中顔面の発達不良」となるのです。
ランパセラピーにこのような装置が必要である理由
それでは、この中顔面の発達不良(下方成長)に対し、どのような対処の仕方がよいでしょうか。
発達不良にある骨格が症状の原因なのであれば、治療目標は「本来あるべき骨格の形」がベストですよね。当院はそう考えます。ランパセラピーの治療目標が、その「本来あるべき骨格の形に可能な限り近づける」です。
となりますと、口呼吸により舌の支えがなくなったことで起こった中顔面の下方成長には、「正しい成長方向は下じゃなくて、上前方だよ」と導いてあげる力が必要です。
そもそもお口のトレーニングや習癖の改善によって、舌が本来の役割を取り戻せたならば、解決に向かう場合もあります。しかしこれらは日々成長途上にある骨格のお話です。
すでに「鼻の通りが悪い」、「舌が上顎につくためのスペースが足りない」まで深刻化してしまうと、まず取り組まねばならないのは骨格の改善です。そのためには「本来は上顎についていた舌」の代わりに、中顔面を上前方へと誘導する力が必要です。
「その力をどうしたら再現できるのか?」が、RAMPAのシステムの目的です。この段階で、舌を上顎につける練習をしても、すでに物理的に鼻腔・副鼻腔が狭く、鼻呼吸はしづらい環境。つまり舌を常時上顎につけていることには無理が生じてしまうのです。
中顔面の問題は原因のすべてではありません。
一方で、これは骨格の話です。時間の経過とともに自然に戻ることはまずありません。治療の是非はともかく、まずは早めの検査が大切です。
ランパセラピーでは、歯並びが悪くなった原因、その根本からの改善を目指し、歯がきれいに生えてくるお口へと整え直していきます。鼻腔や気道などの問題に改善が見込めることも、根本の原因は同じ、との理屈になります。いびきや睡眠時無呼吸も同様です。
矯正治療の根本とは「歯並びと呼吸と睡眠」がセットになり、頭蓋骨全体の問題のはずなのです。ではそれらは、どうやって評価するのか。
検査におけるレントゲンの違い
| 種類 | パノラマX線 | 頭部X線規格写真 | 歯科用CT |
|---|---|---|---|
| 通称 | パントモ | セファロ | ー |
| 画像の見え方 | 2D(お口全体の平面写真) | 2D(頭部全体の横顔・正面写真) | 3D(お口と骨格の立体写真) |
| 撮影の目的 | むし歯の有無や大まかな歯の本数・並び方など | 顔全体の骨格のバランスや顎のズレなど | 立体的な骨格の形態や鼻腔・気道の容積など |
| 親御様が分かること | 子どもの歯がどこに何本生えているかなど | 子どもの顎がどれだけ下がっている(面長)かなど | 子どもの空気の通り道がどれだけ狭くなっているかなど |
| ポイント | 歯並びは見えますが顎の骨の歪みや鼻腔・気道の狭さは見えません。【治療の判断基準には不十分】です。 | 上下顎の骨格的な歪みや横から見た気道の広さを数値化できます。【治療の判断となる基準数値を把握】できます。 | 2Dでは見えない鼻腔・気道の立体的な容積を可視化することができます。【RAMPAにおいて最も重要な指標を把握】できます。 |
睡眠障害と学習障害の脳医学的な関連性
2021年には、睡眠障害(いびきや睡眠時無呼吸)と学習障害の脳医学的な関連性に関する論文(概要)が発表され、単なる「寝不足」や「睡眠の質が悪い」では済まない可能性があります。
将来的に、口呼吸のデメリットは、もっとクローズアップされてくるかもしれません。鼻腔に問題がある限り、口呼吸は改善することができません。その前段階——
「鼻はつまっていないようだけど、子どもがなぜか口呼吸をしている」。
親御様の、この「気付き」が大切です。
「こどもと女性の歯科クリニック」が診ている場所
ランパセラピーは開発からおよそ30年、現状、取り扱えるクリニックは非常に少数です。当院のような専門医院となると、その数はさらに限られます。
歴史がまだ浅いからこそ、治療自体やそれを行う医師も発展途上であるのは、患者様が知っておくべき大切なことです。ただ、治療自体には手探り状態や未熟の意味はありません。ランパセラピーは、矯正治療の根本に介入できる医科歯科の垣根を越えた可能性があるとご理解ください。
特にお子様の呼吸や歯並びにお悩みの親御様は、やっとの思いで辿り着いたランパセラピーです。ぜひ治療をお願いするクリニックまで含めてお考えください。専門医院である当院とて、実際にお越しになられてのご判断をされてください。
治療前検査の主な項目
- 鼻副鼻腔容積・気道容積計測=呼吸時の通気性①②
- ANSとPNSの距離計測=口蓋のひずみ
- S-Nの距離計測(脳頭蓋底のセラ点とナジオン点の距離)③
- ゴニアルアングル計測=下顎のひずみ④
- 顔の左右差・頭蓋骨の形状確認
- 頭位・舌位・頚椎の形状確認
- 歯の萌出スペース確認
- 睡眠時無呼吸AHI計測・鼻腔通気度計測
- 3Dによる顔貌と口腔内撮影など
※以下は「治療前」と「治療後」の比較ではありません。治療途中の経過を、検査項目を理解していただくために抜粋したものです。
※お子様の成長はそれぞれです。何がどれだけ変化するのかは、お子様ごとに異なります。結果のお約束は致しかねますのでご承知おきください。画像や数値は一例としてご理解ください。
鼻腔・副鼻腔の容積①:CT撮影
※画像は治療前(5歳7カ月女児)〜治療中の変化(約3カ月後)
※容積は7ccから20ccに変化しました。
気道の容積②:CT撮影
※画像は治療前(5歳7カ月女児)〜治療中の変化(約3カ月後)
※容積は5.1ccから13.9ccに変化しました。
S-Nの距離③
前頭蓋底の長さを示すセラ(S:Sella)とナジオン(N:Nasion)の距離を、通常は頭部X線規格写真(セファロ)分析において計測します。※トルコ鞍の中心点(S):鼻骨前頭縫合点(N)
S-Nは、顔面の前後的な成長や、上顎・下顎が頭蓋に対してどの位置にあるかを分析するために大切な数値です。頭蓋骨の成長や下顎の位置(SNB角、SNA角など)を測定する際の固定基準線として使用されます。
S-N間の距離は一般的な成人で平均72mm程度、ランパセラピーの対象年齢に近い6歳で63mm程度、12歳で68mm程度が一般的な指標です。また女性の方が若干短い傾向があります。
一概に指摘はできませんが、S-Nの距離が短いほど受け口傾向にあります。また、ランパセラピーの効果として、つまり中顔面の正しい成長の結果として、数値を見ることもできます。
一般的にS-Nの成長は年間0.5mm程度。もちろん長ければよいというものではありませんが、当院の臨床ではRAMPA装着期間の数ヶ月間で数mmレベルの成長も確認されています。RAMPAの正しい効果では、N点から前に出てきます。
ゴニアルアングル④
ゴニアルアングル(下顎角)を、通常は頭部X線規格写真(セファロ)分析において計測します。この角度は、耳の下にある下顎の骨の角度(いわゆるエラ)で、顔の縦の長さを示す指標です。
主に歯科矯正や骨格矯正のセファロ分析による、成長パターンや骨格的な特徴の把握に用いられます。
ランパセラピー対象の子どもたちでは、ハイアングル傾向(概ね125度以上)の事例が圧倒的に多いです。理由は‥そうですね。上顎が下がり、下顎も後下方に回転するように下がっているからです。ランパセラピーでは、ゴニアルアングルも変化します。
数値定義:下顎枝後縁平面と下顎下縁平面のなす角度
特徴と骨格タイプ:
- 概ね110度以下:下顎角が角ばっており、エラが張って見え、短顔傾向になりやすい
- 120度前後:平均的な顔立ち
- 概ね130度以上:下顎の角が丸く、面長な顔立ちになりやすい
「RAMPAをやっているか?」だけで医院を選ばないでください
同じRAMPAという装置を使っている=治療の考え方やゴールまで一緒とは限りません。これは他の矯正治療でも同じことがいえます。
以下はランパセラピーを行うにあたって大切な理解です。どうか、曖昧にしないでください。
治療前後で何を評価するのか?
歯並び以外に、治療前後に何を測るのか?
RAMPAを終了する基準は何なのか?
最終的なゴールは歯列か、骨格・呼吸まで含むのか?
ワイヤーやマウスピースへ移行する判断基準は何なのか?
何を治療のゴールに置くかが大切です
例えばある子どもの評価項目があります——
歯並びC
呼吸C
気道D
姿勢D
睡眠C
だったとして、ワイヤー矯正後に——
歯並びA+
呼吸C
気道D
姿勢D
睡眠C
これを成功といっていいのか、どうか?
「何をもって成功とするか」という評価基準を親御様と医療側で共有しなくてはなりません。
逆に考えれば、評価項目が——
- 歯並び
であれば、当然ワイヤー矯正は成功です。
評価項目を
- 呼吸
- 気道
- 舌位
- 頭位
- 睡眠
- 顔貌
まで増やすと、成功・失敗の定義自体が変わります。ランパセラピーは、歯並びに焦点を当てれば、ワイヤー矯正の矯正力に及ばないかもしれませんが、骨格へのアプローチから歯列矯正を考えています。
ランパセラピーは、既存の矯正治療と視点やアプローチが異なり、独特のスキルや判断が必要です。
↓
では、ランパセラピーとは何なのか?
- なぜこの装置なのか
- なぜ中顔面なのか
- なぜ上前方なのか
- なぜ呼吸・睡眠を見るのか
↓
では、それらは何から判断するのか?
- 鼻腔・気道・骨格・舌骨・頭位等を画像と数値で評価する
↓
だから「RAMPAという装置を使う」だけで同じ医療とは限らないのです。
↓
その先、歯列の調整過程でも複数の判断基準があります。
- RAMPA後、ワイヤー等を使用する歯列調整(※再び中顔面を下げる可能性あり)
- RAMPA後、ワイヤー等を使用しない歯列調整(※審美面では劣る可能性あり)
お子様の現状、何をどうやって改善し評価するのか、ゴールは共有できているのか。矯正治療は、親御様の関わり方が本当に大切なのです。
歯並びと呼吸と睡眠はセットで考える
人間が日々活動する中で、「呼吸」は最も基本的で大切な事柄の一つです。もしもその呼吸に関して、身体が何か不具合を感じた場合、人間の身体は何かを代償にしてでも呼吸を確保しようとの本能が働きます。
呼吸に関する不具合といえば、口呼吸はすでに小さくない問題です。その代償の一例として、受け口や不良姿勢があります。受け口や姿勢の悪さは、呼吸の不具合に対して身体が何とか呼吸を確保しようとした結果である場合も多いのです。
口呼吸の弊害はよく指摘されますが、口呼吸自体には問題なさそうなイメージはないでしょうか?おかしな言い方ですが、きちんと口呼吸をするには舌を下げていなくてはなりません。そうなると、舌自体が気道を狭くしてしまいます。
自覚があるなしに関わらず、口呼吸をされると身体としては息苦しいんですね。身体はそれに対応するように、受け口や姿勢を悪くしてでも気道を拡げようとします。
困るのは、口呼吸によって、骨格自体に変化が起きてしまうこと。いつまでも「癖」では済まないのです。
呼吸の問題を考えるならば、具体的に喘息や鼻副鼻腔炎、いびき・睡眠時無呼吸などは密接に関連してくる事柄です。
RAMPAでは歯科的な見地から呼吸にアプローチができます。「口呼吸=舌が上顎につかないこと」が歯並びを悪くする大きな原因の一つでもあります。
歯並びや歯列矯正をお考えになるならば、もはや具体的な疾患の有無に関わらず、「呼吸」は避けては通れない問題なのです。
ランパセラピーは何ができるのか?
例え、呼吸疾患といえるほどの症状がなくても、この先も大丈夫との保証はありません。「歯並びの悪さ」はきっかけとして、口呼吸はこれから起こりうる問題のサインであるかもしれないのです。
万一、そうであったならば、ランパセラピーで十分な対応ができる年齢を過ぎてしまうと外科手術、もしくはこの先もそれらの症状と付き合っていくとの選択肢となってしまいます。
治療の選択権は患者様の権利ではありますが、「大丈夫そうだから」では少々危ういことです。すぐに生命に関わることではないですが、お子様の将来のQOLには大きく関わることです。
当院の患者様アンケート
数値は診断を受けたお子様で、潜在数は含まれていません。
- 中耳炎:29.5%
- アレルギー性鼻炎:29.0%
- 副鼻腔炎:14.3%
- 気管支喘息:12.0%
- 睡眠時無呼吸:10.4%
- アデノイド・扁桃肥大:8.2%
- 咳喘息:5.0%
顕在化した呼吸の問題の改善のためには、すでに骨格的なアプローチが必要になっている場合が少なくありません。多くの場合、骨格的に問題のある成長を「すでに」してしまっているのです。
口呼吸(お口ぽかん)は弊害が多い問題です。少なくないお子様が、口呼吸の影響で鼻腔や気道が狭まり、お口を閉じることができない理由を抱えています。ランパセラピーではそれらの問題に対し、矯正治療を介して、骨格を整え直すことから改善を目指しています。
その中で目指す具体的な目標の一つが正しい呼吸、つまり「鼻呼吸」です。
口呼吸、そして中顔面の下方成長によって導かれた鼻腔や気道の狭小化は、何らかの手段で可能な限り本来の形に戻し、鼻での呼吸をできるようにしてあげたいですね。口呼吸を根本的に治すために必要な条件です。
「R・A・M・P・A」って何の略でしたっけ?
さて、ここでRAMPAが何の頭文字から取ったものか思い返してみてください。
「正しい方向へ上顎を牽引する装置」でした。
口呼吸を鼻呼吸に変えるために重要になるのが、「上顎骨の上前方への成長誘導」です。下がってしまった上顎は、本来の位置に上げなくてはなりません。
これがつまり、中顔面の劣成長を正しい成長方向へと変化させ、狭くなっていた鼻腔や気道、そして歯が生えるスペース(顎)を拡げる(本来そうあったであろう形に近づける)ということになります。
歯並びだけなら、後からでも整えることができますが、まず「歯並び」では少々矯正治療の意義が分からなくなってきます。鼻呼吸ができないのに、歯並びだけ整えても、そこにはまだ歯並びが悪くなる原因の「口呼吸」が残っています。
外付けのRAMPAと口腔内装置は器具によって連結されています。実際に中顔面を上前方に誘導する力は、口腔内装置を通してお口に伝わります。そして、これは本来、舌が行うべき仕事です。
ですので、いくつかの矯正治療でも目的とされている「舌が上顎につくようにしよう」との考えはその通りです。大切なのは、すでに鼻腔に問題がある場合、舌は上顎にはつけられないこと(呼吸ができない)なんですね。気道が狭くなることも同様です。
呼吸に対する効果を記載されている矯正治療もいくつかあります。否定こそいたしませんが、なぜRAMPAがこれだけ大げさで、大変なのかを考えられてください。私の知る限り、呼吸を掲げる矯正治療自体は多いですが、鼻腔・気道の評価画像まで掲げている医院は本当に少ないです。この乖離は何なのか。判断は親御様に委ねます。
「矯正治療=歯並び」という意識の先を行き、鼻腔や気道の問題に「どの治療が効果的・効率的なのか?」の意識が、適切な矯正治療に辿り着くこれからの新しい指針です。
お口の健康、歯並びの維持にも「鼻呼吸」は絶対的に必要と考えてください。
ランパセラピーの可能性
現在、ランパセラピーの治療目的としてお伝えできるのは、歯並び、そして呼吸に関わることです。決して副次的効果のための治療ではありませんが、正しいとはいえない成長をしてしまった骨格を、本来の姿に近づけることで、ヒト本来の機能が少なからず取り戻せることは治療を通し、実感しています。
ランパセラピーには「可能性がある」とは、これらを含む表現ですが、今は明確な治療効果として軽率にお伝えできる時期ではありません。そのため、当院では研究発表にも注力し、歯並びや呼吸に関する効果以外は、あくまで副次的効果としています。
時折、「あれも治る、これも治る」のような発信を見かけますが、治療である以上、自重すべき表現です。
■ European Conference on Dentistry and Oral Health(パリ)
- クラスIの前方部叢生と喘息および慢性副鼻腔炎を有する患者に対するRAMPA療法の症例研究:CT画像評価
- RAMPA療法によるアントレー・ビクスラー症候群およびダウン症候群患者の上気道容積の増加
■ MENA Congress for Rare Diseases(アブダビ)
- RAMPA療法を用いたダウン症候群患者の治療:頭蓋顎顔面成長誘導法
- RAMPA療法を用いたアーノルド・キアリ奇形患者の治療:頭蓋顎顔面成長誘導法
■ 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
- RAMPA療法を受けたダウン症候群児の呼吸症状の改善
■ DownSyndrome(ダラス)
- RAMPA療法を用いたダウン症候群患者の非外科的治療:頭蓋顎顔面成長誘導法
- RAMPA療法による希少疾患患者の呼吸器症状の改善
■ CMBBE(バルセロナ)
- RAMPA療法を用いたアーノルド・キアリ奇形患者の非外科的治療:頭蓋顎顔面成長誘導法
- RAMPA療法によるアントレー・ビクスラー症候群の小児の呼吸器症状の改善
■ 日本鼻科学会
- 非外科的RAMPA療法による患者の気道容積増加に関する統計分析
- RAMPA療法による鼻閉患者の気道容積増加に関する統計分析
RAMPA療法:コーベン分析と統計的評価による頭蓋顔面成長への影響
Yasushi Mitani, Yuko Okai-Kojima, Takahisa Shimazaki, Mohammad Moshfeghi, Morio Tonogi, Shouhei Ogisawa, Bumkyoo Choi and Mitsuru Motoyoshi:J. Clin. Med. 2026, 15(5), 1882
RAMPA療法が鼻腔および副鼻腔の体積評価に及ぼす影響:副鼻腔の透過性が良好な患者と混濁した患者における比較統計分析
Yasushi Mitani, Yuko Okai-Kojima, Mohammad Moshfeghi, Morio Tonogi, Shouhei Ogisawa, and Bumkyoo Choi:Oral 2026, 6(1), 8
RAMPA療法が鼻腔拡張と副鼻腔排液に及ぼす影響:流体力学解析、CAEシミュレーション、および症例研究
Mohammad Moshfeghi, Yasushi Mitani, Yuko Okai-Kojima and Bumkyoo Choi:Biomimetics 2026, 11, 5
RAMPA療法:上顎骨の前上方牽引における縫合剛性の影響:有限要素解析(FEA)による検討
Mohammad Moshfeghi, Yasushi Mitani, Yuko Okai-Kojima, Bumkyoo Choi and Peiman Emamy:Oral 2025, 5, 74
症例報告:RAMPAと新規ハイブリッド口腔内装置を併用した顎口蓋複合体の整形外科的治療
Yasushi Mitani, Mohammad Moshfeghi, Noriyuki Kumamoto, Takahisa Shimazaki, Yuko Okai-Kojima, Morio Tonogi, Shouhei Ogisawa, Bumkyoo Choi
ランパセラピーのデメリット
ランパセラピー最大のデメリットは治療の負担かと思います。
当院にはRAMPA仲間がいっぱいいます。皆さん同じ方向を向かれている親御様、お子様たちです。機会があればお話しもされてみてください。
ランパセラピーの費用
顎顔面口腔育成療法(ランパセラピー・バイオブロックセラピー)は、自由診療(保険適用外)です。矯正費用以外に装置の調整費や追加費用などがあります。
ランパセラピーの治療期間
適齢期に治療を始められ、かつ当院とのお約束を守れ、順調に経過した場合ですとトータルの治療期間は約2年~4年となりますが、年齢によっては永久歯が生えてくるまで待つ期間が発生する場合もあります。
ランパセラピーの適齢期
ランパセラピーでは、骨格へとアプローチする特質上、当院では5歳から12歳を適齢期としています。さらに、最適齢期は5歳から7歳としています。適齢期は比較的、治療が順調に経過しやすく、その効果も見込みやすくなります。
顎顔面口腔育成療法と顎顔面矯正
「顎顔面矯正」と呼ばれる矯正治療を行っているクリニック様がございます。ランパセラピーが「顎顔面口腔育成療法」の枠内にあることから、顎顔面矯正とランパセラピーを混同される方がいらっしゃいます。顎顔面矯正とランパセラピーは全く異なる治療ですので、ご検討の方はご留意ください。
ランパセラピー:これから知ること、ここまで知ったこと
ランパセラピーの基礎知識をお伝えします。ご検討の際は、他の矯正治療や、実際に治療をお願いされるクリニックまで含め、ご納得のリサーチをされてください。
術式は同じでも、その価値を引き出すのは、ドクターと親御様の熱量です。どこでやっても同じにはなりません。
- 1 本来、ヒトの遺伝子では、歯はキレイに生えてくるように設計図はできています。しかしヒトの赤ちゃんは、二足歩行のヒトの骨盤の仕組み上、成長が十分とはいえない状態で生まれざるを得ない事情があります。
- 2 赤ちゃんは生まれた段階で、すでに乳歯は生える準備が整い、永久歯でさえ生える準備を始めます。生まれたとはいっても、まだ成長が不十分な状態であるので、お口も日々の生活の中で育ててあげなくてはなりません。ただ、それがなかなか難しいので「顎が小さい子」が多くなってしまうのです。
- 3 日常生活の中で、本来お腹の中で成長させたかったことと同じことができるものでもありません。そうはいっても、赤ちゃんはどんどん成長していきます。生まれてから1歳までの成長が、この先の発達においての基礎になります。ただ、赤ちゃん期の骨格には柔軟性があります。お口の不具合に、生後の成長はもちろん、遺伝的もしくは胎児期の成長が関係していたとしても、「仕方がない」は尚早かもしれません。
- 4 さまざまな要因は一旦ともかく、「口呼吸とならないこと」が非常に重要です。歯並び同様、ヒトの設計図では鼻呼吸となるように元々はなっています。多くの場合、さまざまな要因が積み重なり、「口呼吸になってしまった」となります。「口呼吸」は、お口を育てるにあたって、「最重要NGワード」です。
- 5 口呼吸、つまり「舌が上顎につく正しい位置にない」ことには多くの弊害があります。特に、上顎についた舌には、中顔面の成長を正しい方向(上前方)へ導く大切な役割があります。口呼吸によって、上顎から離れてしまった舌の役割を代わりに担う力はありませんので、その成長方向は重力の影響から下方へと向かい、「中顔面の発達不良」へと繋がっていきます。
- 6 大切なことは、中顔面の発達不良とは「骨格の問題」だということです。そしてその要因が口呼吸である以上、どのお子様にも起こり得るということでもあります。この骨格の問題は、主に「歯並び」「鼻腔」「気道」に関わる問題の共通原因となります。具体的にいえば、歯並びが悪い・ガミースマイル・慢性的な鼻炎や副鼻腔炎・喘息・いびき・睡眠時無呼吸などがその代表です。
- 7 これらは本来、健全な成長を続け、健全な骨格であったならば、起こらなかった可能性が高いです。この骨格の問題に対して、可能な限り、本来の骨格に戻してあげようというのが、この矯正治療です。歯並びのことも、呼吸のことも、問題があるならば原因がある。原因があるならば、その根本から改善する。その対象である骨格に実効的にアプローチができる。これがランパセラピーです。
RAMPAによる成長誘導
中顔面の発達不良
ランパセラピーは、そのシステムと人の努力によって、骨格という根本的な原因解消から、健全な呼吸機能を目指す矯正治療です。原因を同じとみることで歯並びも整うとなります。別の視点から見れば、健全に成長した骨格であれば、歯並びでも呼吸でも大きな問題は起こらない可能性が高くなるのです。
もちろんこれらは、歯並びが悪いすべての方に当てはまるわけでも、そう悪くない方には当てはまらないわけでもありません。いずれにしても、歯並びをきっかけに、呼吸に辿り着いたことは決して無駄な努力ではありません。
歯並びの悪さは、呼吸の問題が潜在していることのサインかもしれません。もし今、お子様の歯並びがご心配であれば「鼻呼吸の重要性」の理解は大変重要です。
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この記事を書いた人
院長:岡井有子
大阪歯科大学大学院歯学研究科修了:歯学博士
医療法人社団セントワ理事長
所属学会
- 日本小児歯科学会
- 日本小児耳鼻咽喉科学会
- 日本耳鼻咽喉科頭頚部外科学会
- 日本ダウン症学会
所属研究会
- RAMPA研究会
- 歯科保健医療国際協力協議会
- 赤ちゃん歯科ネットワーク
2025年学会発表抜粋
- European Conference on Dentistry and Oral Health
- MENA Congress for Rare Diseases
- CMBBE
- 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
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